やっと言える ページ40
｢んっ･･･はぁ･････｣
息苦しさを感じて目が覚めた。
すこし寒気もする。
薬飲んだけど、熱上がってきたのかな。
すぐそこで誰かの話す声がする。
誰かと誰か･･･
それはすぐにわかった。
｢はぁ･･･いつもそうだ｣
翔ちゃんの声だ。
｢Aはいつも俺に遠慮して俺の顔色伺って、
言いたい事もガマンして･･･
だけどニノには何でも話すしワガママも言う｣
｢そんな事ないですよ｣
和ちゃんと話してる。･･･私の事？
｢こんなに近くにいるのに遠くに感じるんだ｣
翔ちゃんも･･･
そんなふうに思ってたんだね。
そして、翔ちゃんの手が私の頬に触れた時･･･
｢んっ･･･んん｣
こみ上げてくる感情を抑えられなくて
翔ちゃんの手をつかんで起き上がった。
いま言わなきゃって思った。
翔ちゃんの背中越しに和ちゃんがいて
私と目が合うと優しく微笑んで頷いた。
大丈夫、和ちゃんはそこにいてくれる。
･･･やっと翔ちゃんに言える。
｢私のせいでお姉ちゃんは死んだの･･･｣
翔ちゃんがいまどんな顔をしてるのか見れない。
A｢ご、めんね･･･しょ、ちゃ･･･ごめんなさい｣
翔｢･･･も、いい。もういいから｣
A｢よくないょ･･･だって私が･･･｣
翔｢わかってるから｣
そう言って、翔ちゃんは私を抱きしめた。
A｢･･･わかってるって？｣
翔｢あの時、俺は見てたんだ｣
A｢う、そ･･･でしょ？｣
翔｢お前のした事をお前が忘れてるなら
それでもいいと思った｣
A｢どうして？そんな事･･･許せるわけがな･･･｣
翔｢お前をそこまで追い込んだのは俺だから｣
A｢でも･･･私はお姉ちゃんを｣
翔｢もう･･･十分苦しんできただろ？｣
A｢それは翔ちゃんだって･･･｣
翔｢だからもういい｣
A｢よくない･･･お姉ちゃんは私を許さない｣
翔｢そんな事はない｣
A｢なんでわかるの？｣
翔｢ルリが言ったんだよ･･･｣
｢翔･････
あの子をひとりにしないで
私はもういない･･･いなくなるわ
あの子のために私ができること。
そばにいて、守って、愛して
私の代わりに･･･私の分まで･･･
翔が幸せにしてあげて｣
翔｢それが･･･ルリを見た最後だった｣
A｢うっ･･･く･･ね、ちゃ･･･｣
和｢翔さん･･･？今なんて？｣
翔｢･･･｣
和｢いま、見たのが最後だって･･･｣
翔｢ああ･･･そうだ
ルリは俺たちの前から姿を消したんだ｣
百万回のごめんなさい→←俺にも関係がある･･･sideKazu
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 158人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「嵐」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：きらら | 作成日時：2016年12月27日 21時
