これ以上待てない･･･side Kazu ページ19
｢Aちゃん！？しっかりしろ！｣
｢･･･はぁ･･････はぁ｣
Aちゃんを抱き上げ、公園の入口まで走った。
大粒の雨は容赦なく打ちつけてくる。
相葉さんが到着する頃には
Aちゃんはの意識はなくなっていた。
この異常事態にマネージャーは驚き
説明するよりも早く病院へと急き立てた。
和也｢Aちゃん！Aちゃんっ！？｣
体を揺さぶり何度も名前を呼びかけても
Aちゃんは反応してくれなくて･･･
雅紀｢どうしよう･･･どうしよう｣
相葉さんはとなりでオロオロするばかりだ。
車は俺たち事務所が契約している病院へ。
すでにマネージャーが話をつけていて
病院へ到着すると待機していたスタッフたちが
迅速な対応でAちゃんを運んでいく。
すぐにユウと杏花さんが到着して
病院の中へ入っていくのを車の中から見送った。
マネ｢私ができるのはここまでです。
後は彼女の事務所に任せましょう｣
俺たちが中へ入ることは許してもらえずに
そのまま家へと送られた。
だけど家にいられるわけもなく
すぐさま自分の車で病院へと引き返した。
それは相葉さんも同じだったらしく
病院の裏口に到着したときには
Jも一緒に来ていた。
すぐさま病院の中へ入る俺をJが引き止める。
潤｢そんなんじゃ目立ってダメだ｣
和也｢だけどっ！｣
潤｢とりあえず、大野さんが様子を見に行ったから｣
和也｢翔さん！翔さんは？｣
雅紀｢翔ちゃん、ロケ中で繋がらないんだ｣
和也｢クソッ･･｣
こんな時、俺たちは表立って
行動できないのがもどかしい。
自分の行動ひとつでなにもかもを
失うこともあるってこと。
それはメンバーみんなが分かっていること。
だからこそ待つしかなかった。
･････どれくらい待っただろうか。
いい加減しびれを切らして中へ入ろうとしたとき
変装をした大野さんが出てきた。
和也｢大野さん！？｣
智｢･････｣
大野さんは下を向いたまま話そうとしない。
雅紀｢リーダー？！Aちゃんはどうなんだよ！｣
めずらしく相葉さんが声を上げた。
智｢･･･肺炎を起こしかけてて危ないって｣
潤｢あ、ぶない･･･って、なんだよ｣
智｢Aちゃんの回りに何人も集まって･･･
家族を呼んだ方がいいとか覚悟してとか｣
大野さんの顔がみるみると青ざめていった。
これ以上待てない･･･
和也｢ごめ･･もぅ限界だ、行かせてくれ｣
潤｢ニノ、待て！｣
俺はガマンできずにその場を飛び出した。
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作者名：きらら | 作成日時：2016年12月27日 21時
