勝手に離れるな！ ページ30
☆あなたside☆
翔がこの部屋を残していてくれたこと
すごく嬉しかった。
あたしたちの思い出も消さずにいてくれた。
このコーヒカップもこのクッションも
そしてこのベッドも･･･
あの頃と何ひとつ変わらないこの部屋に
翔はあたしを連れて来た。
この場所で誰にも邪魔されず
ふたりきりで暮らそうって。
｢うん･･･翔の言う通りにする｣
･････嫌じゃなかった
だってあたしはまだ翔のこと･･･まだ･････
･
･
だけど････これは夢。そう夢。
もうあの頃のあたしはいない。
あの頃に戻るには色んなことがありすぎた。
あたしのまわりの人たちも
あたしのまわりの環境も･･･
あの頃とは違うから。
｢･･･さとにぃ、心配してないかな｣
その一言で翔の顔色が変わった。
潤の名前を出した途端･･･
携帯を取り上げられて、目の前で壊された。
今まで見た事のない翔のオーラに
怖さを感じて背筋が震えた。
･
･
｢･･･るしてくれ｣
｢はぁ･･･A･･許して･･･｣
｢俺を･･･許してくれ｣
隣りで寝ている翔が毎晩のようにうなされていた。
A｢いっ･･･｣
あたしの腕を掴んだまま何度も謝る。
A｢あたしはここにいるから･･ね｣
翔の頬を撫でながら優しく抱きしめた。
もしかして翔はいままでずっと苦しんでいたの？
辛くて苦しんでいたのは
あたしだけじゃなかった。
あたしを手放したことを後悔して
夜もこうしてうなされるくらいに
だから･･･翔のそばにいようと思った。
翔の気持ちが少しでも楽になるなら
このままここで一緒にいようって･････
A｢ふぅ･･･｣
キッチンで水を流しながら
翔に掴まれた腕を冷やしていた。
そこは赤く晴れて痛かった。
翔｢A！？Aどこだっ！｣
ベッドルームから翔が叫んでいる。
翔｢はぁ･･･Aっ！勝手に俺から離れるな！｣
リビングまで駆けてきた翔は
あたしを見つけるなり怒鳴った。
A｢あ･･･ごめんなさ･･喉乾いちゃってお水｣
翔｢水･･･？水か･･･よかった｣
A｢翔も飲む？｣
翔｢あぁ･･･｣
翔はグラスを受け取ると水を一気に飲み干した。
A｢起こしちゃってごめんね。
まだ早いからもう少し寝よ？｣
翔｢･･･一緒に？｣
A｢うん、一緒だょ｣
翔の手を引いてベッドルームへ向かった。
明日は翔のニュース番組が生放送である。
どうにかして仕事に行かせなくちゃ･･･
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nao(プロフ) - 翔くんはずっと主人公ちゃんを想いながら自分の想いに蓋をしてきたから結ばれるといいなぁ。 (2017年9月4日 3時) (
レス) id: 362f6b5967 (このIDを非表示/違反報告)
ラブキ(プロフ) - 更新ありがとうございます！！あたしの翔にぃ大好きです！！翔くんの独占欲がたまりません！！続きがとっても楽しみです！！応援しています！！！ (2017年8月25日 11時) (レス) id: d9c968210f (このIDを非表示/違反報告)
翔☆ミユ - 更新をワクワクしながら待ってます！これからも頑張ってくださいね！いつまでも応援してます！ (2017年7月18日 17時) (レス) id: 3719d2f160 (このIDを非表示/違反報告)
翔☆ミユ - これからも頑張って下さい。更新待ってます!！ (2017年4月3日 16時) (レス) id: 9679bb0297 (このIDを非表示/違反報告)
あいうえお - いつも、更新を楽しみにしてます。これからも頑張って下さい。 (2017年3月5日 0時) (レス) id: 9679bb0297 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きらら | 作成日時：2017年1月3日 20時
