溢れる想い ページ24
☆翔side☆
智｢はぁ･･まったく呆れちゃうね｣
腕組みをしながら深く溜息をつくさとにぃ。
智｢せっかくの水入らずが台無しじゃんか｣
翔｢そんなにやりたきゃひとりでやれ｣
智｢翔ちゃん大人げなあーい笑｣
ああ、クソッ･･･
さとにぃに俺の気持ちを読まれてるのが悔しい。
智｢ほら、行きなよ｣
翔｢あ？｣
智｢今頃ひとりで泣いてるよ｣
翔｢んなの、しるかっ｣
カズ｢先輩ケガしてるんですよ？｣
雅紀｢翔にぃが行かないなら俺が行く｣
智｢じゃあにぃがいこっかなあ･･･？｣
翔｢･･･い、行けばいいんだろ！行けばっ！｣
智・雅紀・カズ｢いってらっしゃ〜い｣
3人揃ってニヤニヤしやがって･･･
俺はその場から逃げるように部屋から出た。
この長い廊下を見渡したがAの姿はなくて。
エレベーターでロビー階まで降りると
ダダ広いロビーをグルッと回って見たがいない。
俺の様子を見ていたスタッフが駆け寄ってきた。
ス｢失礼致します。
もしかしてA様をお探しですか？｣
翔｢ええ･･･｣
ス｢先ほどあちらから走って出て行かれて･･･
何か様子が変でしたので心配しておりました｣
エントランスの扉が開くと
マイナスの冷気が一気に流れ込んできた。
しかも･･･吹雪いてるし。
数メートル先がまともに見えない。
どうしていいのか途方に暮れていたとき･･･
どこかで聞き覚えのある泣き声が耳をかすめる。
｢えっ･･･えっ･･･ん･･･っ｣
その声の方へ体を向けると
花壇の植え込みの前で蹲るAがいた。
ホッとしたと同時にその姿に胸が痛む。
兄妹ケンカなんかいままで何度となくしてきた。
Aを泣かすことなんていつものこと。
その泣き顔を見て勝ち誇っていた俺がいた。
･･････けど
いまは違う･････
この泣き顔を見るたびに
この胸がこれでもかと締め付けられる。
どんなに後悔しても時間は戻らないのに
お前への想いはどんどん溢れていくんだ。
翔｢おい･･こんなとこで何やってんだよ｣
A｢･･･っ｣
俺の言葉にビクッと肩を揺らし
そのまま背を向ける。
翔｢部屋戻るぞ｣
A｢･････｣
翔｢ほら｣
動こうとしないAの腕を掴んだら
その腕は冷たく震えていた。
翔｢･･･バッカじゃねえの？！｣
A｢･･･もぅ、来るの遅いし！寒いし！
死んじゃうし！！｣
涙でグチャグチャになった顔で抵抗するAを
俺は何の迷いもなく･･･
力いっぱい抱き締めていた。
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nao(プロフ) - 翔くんはずっと主人公ちゃんを想いながら自分の想いに蓋をしてきたから結ばれるといいなぁ。 (2017年9月4日 3時) (
レス) id: 362f6b5967 (このIDを非表示/違反報告)
ラブキ(プロフ) - 更新ありがとうございます！！あたしの翔にぃ大好きです！！翔くんの独占欲がたまりません！！続きがとっても楽しみです！！応援しています！！！ (2017年8月25日 11時) (レス) id: d9c968210f (このIDを非表示/違反報告)
翔☆ミユ - 更新をワクワクしながら待ってます！これからも頑張ってくださいね！いつまでも応援してます！ (2017年7月18日 17時) (レス) id: 3719d2f160 (このIDを非表示/違反報告)
翔☆ミユ - これからも頑張って下さい。更新待ってます!！ (2017年4月3日 16時) (レス) id: 9679bb0297 (このIDを非表示/違反報告)
あいうえお - いつも、更新を楽しみにしてます。これからも頑張って下さい。 (2017年3月5日 0時) (レス) id: 9679bb0297 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きらら | 作成日時：2017年1月3日 20時
