入れない世界 ページ17
☆潤side☆
早くAに会いたくて
エレベーターを待たずに非常階段を駆け登った。
Aの待つ部屋まで全力疾走の俺。
潤｢はぁっ･･Aっ！？｣
チャイムを鳴らす前に
Aの名前を叫んだ。
カチャ
A｢潤っ！？｣
いまにも泣きそうな顔をしたAが
俺の胸に飛び込んできた。
そして上目遣いで聞いてくる。
A｢いっぱい怒られた？｣
潤｢べ、別に怒られてなんかねえょ｣
A｢･･･泣いたでしょ｣
潤｢ちぇ･･･｣
Aにバレてることが恥ずかしくなり
頭を掻きながら部屋の中まで突き進んだ。
さっき岩野に言われた通り･･･
ちゃんと話さなきゃな。
潤｢A、あのさっ｣
A｢潤、あのね？｣
振り向きざまに発した言葉が同じだったから
ふたりして笑い合った。
A｢な、に(笑)？｣
潤｢Aはなに(笑)？｣
A｢あのね･･来るみたいなの｣
潤｢え？来るって？｣
A｢カズが余計な事言っちゃって･･･｣
潤｢カズが？｣
A｢あたしは大丈夫って言ったんだけど｣
なんだか言いにくそうにしている。
潤｢ちゃんと話してごらん？｣
優しく頬を撫でてあげたら｢うん｣って頷いた。
A｢･･･にぃが迎えに来るって｣
潤｢智さんが？｣
A｢もう、下に、いる、かも･･･でね｣
まだ何か言いたそうにしている。
RRR･･･RR･･･
その時部屋の電話が鳴り響いた。
潤｢･･･はい？｣
スタ｢副社長？ いまフロントにお客様が･･･
なぜかすごく慌てていまして･･あっ｣
智｢もしもし？Aちゃん？にぃだよっ！｣
受話器の向こうの智さんは
ものすごく取り乱していた。
すぐにふたりでエレベーターに乗り
ロビーまで降りて行くと･･･
智｢あ、A｣ちゃんっ！！
智さんがこちらに向かって走ってくる。
そしてAを思い切り抱きしめた。
A｢ちょ･･さとにぃ！？｣
智｢ねえ、歩いて大丈夫なの？｣
A｢う、うん｣
智｢もお、すっごい心配したんだから！ね？翔！｣
智さんに気を取られて気づかなかった。
翔がいたなんて･･･
翔｢なんだょ･･顔に傷つくるなって･･ここ｣
翔の手がAの頬を優しく包み込む。
そこはさっき俺が撫でたとこ･･･
A｢んっ･･//｣
智｢あー、ホントだ！見せてみて｣
A｢大丈夫だってば｣
ふたりの兄たちに囲まれる妹は
なんだかすごく安心した顔をしていた。
そして俺には･･･
入れない世界がそこにあった。
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nao(プロフ) - 翔くんはずっと主人公ちゃんを想いながら自分の想いに蓋をしてきたから結ばれるといいなぁ。 (2017年9月4日 3時) (
レス) id: 362f6b5967 (このIDを非表示/違反報告)
ラブキ(プロフ) - 更新ありがとうございます！！あたしの翔にぃ大好きです！！翔くんの独占欲がたまりません！！続きがとっても楽しみです！！応援しています！！！ (2017年8月25日 11時) (レス) id: d9c968210f (このIDを非表示/違反報告)
翔☆ミユ - 更新をワクワクしながら待ってます！これからも頑張ってくださいね！いつまでも応援してます！ (2017年7月18日 17時) (レス) id: 3719d2f160 (このIDを非表示/違反報告)
翔☆ミユ - これからも頑張って下さい。更新待ってます!！ (2017年4月3日 16時) (レス) id: 9679bb0297 (このIDを非表示/違反報告)
あいうえお - いつも、更新を楽しみにしてます。これからも頑張って下さい。 (2017年3月5日 0時) (レス) id: 9679bb0297 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：きらら | 作成日時：2017年1月3日 20時
