MIRACLE twins 3

♪ ページ33

亮平 side


バトンタッチされました、亮平です。蓮、いろいろ雑じゃない？(笑)

涼太のことだよね。アレルギーが分かったのは、確かまだ2人が2歳だったとき。

翔太がインフルエンザになって、かなりぐったりしてたから、消化にいいものを作ろうってことで、寒いしちょうどいいねってことで、湯豆腐を作ったの。

元気な人たちもみんな一緒に食べられるし、全員同じメニューのほうが作るのも楽だからね。


「はい翔太、あーん…っふふ、熱い？」

辰「ほい、涼太も食べよ。あーん」


冷ましながら食べさせてあげて、ぐったりだった翔太も少し食べられてひと安心、だったんだけど。


涼「ぅあぁぁぁん、ひっく、やぁ、」


食べてから少し経った頃、急に涼太が大泣きしだしてじたばた。何事かと思ったら、腕とか首だったかな、身体に湿疹ができてて、かゆいかゆいって泣いてたんだ。あやしながら様子を見てたお兄ちゃんが、急に慌てだした。


辰「…うわ、まずい、口の中もだからなんかのアレルギーだ」

「へ？アレルギー？湯豆腐で？」


そのときは免許があるのは大介くんだけだったから、お昼寝してた大介くんを叩き起して、休日診療に駆け込んだんだよね。

診察で可能性があるって言われたのは、大豆アレルギー。血液検査の結果でも、ちゃんと数値で出たけどね。あのとき「楽だから」って理由で作った湯豆腐が原因だったんだ。

涼太はかゆみに耐えかねて泣いて、湿疹が治まるまでは包帯を巻かないと掻きむしるから傷になっちゃうくらいだった。


「翔太のことしか考えてなかったなあ…楽さとか考えないでちゃんと作ればよかった…」

辰「しょうがないよ、知らなかったんだから。むしろ、分かってよかったよ。これからは涼太のためにも俺らのためにも気をつけよう」


お医者さんによると、食べられるものもあるらしいから、少しずつ検査しながら様子を見ましょうってことになった。結局、もやしも枝豆も食べない方がいいってなって、かなり制限されてるんだけどね…

それから、食べ物の表示を事細かに見ていくようになったんだけど、大豆が含まれるものって結構あるんだよね。


「これもだめなんだ…」

大「ん？なにが？」

「あ、油揚げもだめだなって思って」

大「お豆腐関係してるからか〜、結構多いよね」


あれもこれもだめ、となって落ち込む俺たちをよそに、涼太はまだよく分かってないみたいな感じ。まあ、この年齢じゃ分かんないよね。

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