♪ ページ43
大介 side
慌てて蓮を抱き起こして、名前を呼んで、意識があるか確かめる。
「蓮？分かる？大介だよ、ね、蓮ってば、」
蓮「っ、はあ、…だいすけ、くん、」
「よかった、起きたね、…もしかして朝からずっと我慢してたの？言えなかったの？」
蓮「…ちが、おれが、いわなかっただけ」
そんな悲しそうに笑うなよ、辛いなら辛いって言えよって言おうと思ったけど、同じ立場なら俺も隠しちゃうなって思って踏みとどまった。
蓮「やっぱ、かぞくのやくにたつって、むずかしくて、おれには、できないや」
って涙を流すから、思わず抱きしめた蓮の身体はほんとに熱くて、つらそうで。俺も泣きそうだよ。
「違うよ蓮。涼太のこと考えたら言えなかったんだよね？弟のこと、心配してくれてありがとう。辛いのに手伝ってくれてありがとう。無理させてごめんね、頼りない兄貴でごめんね」
蓮「ちがう、だいすけくんは、おれのこと、はげましてくれた、ねむい？だいじょぶ？って」
「ううん、そのとき気づいてればよかったね。俺も、蓮の立場だったら同じことしてたよ。辛かったね、頑張ったね、蓮。もうゆっくり休も。俺が味方になってあげるから、大丈夫」
そこまで言って、もっかいぎゅって抱きしめて、頭を撫でたら、やっと力が抜けて、耳元ですすり泣く声と、しんどいって独り言が聞こえた。よしよし、よく頑張った。ほんとにかっこいい兄ちゃんだなあ。
照「大介くん？どこいんの？洗濯機終わってるよ」
照の声に、びくっと身体を固くした蓮。背中を摩ってやって、ちょっとだけ嘘をつく。
大「ごめん、カーペット持ってったときに嫁倒しちゃってさ！今行く！翔太のこと頼むね」
にしし、って笑ってやったら、蓮もやっと笑ってくれたから、ベッドに寝かせて、洋服を洗濯機から出すついでに何枚かタオルを拝借する。
「ほら蓮、汗ふこ。身体冷えちゃうからね」
蓮「ありがと、ちょっとだけ、寝ていい？」
「ちょっとと言わずいっくらでも寝てなさい、今日は出血大サービスだよ」
へへ、って笑った蓮は、目を閉じてすぐ眠っちゃった。よっぽど無理してたんだねぇ。ごめんね蓮、ありがとうね。
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ぴぴぴ(プロフ) - 呉葉さん» コメントありがとうございます。初めてこのようなお言葉を頂き、とても嬉しいです…！呉葉様を初めとする皆様のおかげで、3作目に入りそうです。今後ともどうぞよろしくお願いします♪ (2020年8月21日 18時) (
レス) id: f58e76db01 (このIDを非表示/違反報告)
呉葉(プロフ) - いつも楽しく拝見しています。日々、こちらの小説が更新されるのが楽しみで更新の通知を見る度に嬉しくなり、可愛い双子と家族達に癒されています。これからもひっそりと作者様とこちらの作品を応援しております。 (2020年8月21日 6時) (レス) id: 676d38c831 (このIDを非表示/違反報告)
ajdugmta(プロフ) - 楽しく読まさせていただいてます！！お話の書き方が大好きなので、翔太にとってのヒーローが大ちゃんみたいなお話をぜひ読みたいです。お願いします！ (2020年8月20日 23時) (レス) id: 92e900fc03 (このIDを非表示/違反報告)
雪菜(プロフ) - 前作から楽しく読ませて頂いております。リクエストなのですが、双子が肺炎等で入院する事になり、嫌で泣く涼太と、我慢してても怖くて病室で眠れずに1人で泣く翔太をお願いしたいです。それを聞いたお兄ちゃん達に甘やかされ、退院後のご褒美の約束もして欲しいです。 (2020年8月18日 21時) (レス) id: 58908c72b6 (このIDを非表示/違反報告)
さく(プロフ) - リクエストです。亮平くんが体調悪いのを隠して双子と遊んでる感じ見たいです。ふっかと照くんにバレてちょっと怒られる (2020年8月18日 20時) (レス) id: 137beba8ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぴぴぴ
| 作成日時：2020年8月9日 13時
