MIRACLE twins 2

♪ ページ29

辰哉 side


事情も分かったところで、涼太をゆらゆら揺らして寝かしつける。うとうとしてきたから、寝てくれるかなって思ったんだけど。


涼「んやぁ、こわい、やだあ！」

大「あららら、よっぽど怖い夢見たんだねえ」


やっぱり怖さが勝っちゃったらしい涼太。困り顔だった大介は、あ！と何かを閃いたように和室へ向かっていった。じたばたして寝ないようにしている涼太を宥めていたら、大介が戻ってきた。


大「涼太？大介だよ？たっちゃんと大ちゃんとぎゅうして寝よっか。怖いな〜って思ったらどっちかに声掛けていいよ？」

涼「でも、りょうた、ないちゃめなの」

「あのね、悲しい時とか怖い時は泣いていいんだよ。悪い子じゃないからさ。たっちゃんも大ちゃんも、昔はたっくさん泣いたからね」

涼「っう、たっちゃ、」

「よしよし、よーく我慢したね、偉かった。涼太はかっこいいなあ」


背中を摩ってやったら、やっと泣き出した涼太。よかったよほんとに。我慢してたものが溢れたのかな、火がついたように泣く涼太を抱っこした大介は、和室に並べた布団に寝かせて自分も同じ布団に潜り込んだ。


大「よーしよし、涼太は強いなあ、でも我慢はしなくていいんだよ。涼太がつらいのは大ちゃんたちもつらいからね」

涼「っん、ぐす、だいちゃ…んぅ、」

大「兄ちゃん、涼太寝そう。悪いんだけどさ、俺の部屋のエアコン消してきてくれる？ここで寝るわ」

「おっけ。俺もここで寝るよ、朝起きて俺いなかったら怖いでしょ涼太も」


久しぶりに、布団を並べて大介の隣に横になる。俺らの間には、ほっぺに涙の跡を残しながらすやすや眠る涼太。やっと眠れてよかったね。大介と俺で片手ずつ繋いであげたら、おやすみなさい。今日はいい夢が見られるといいね。


fin.


＝＝＝＝＝＝＝＝＝＝
リクエスト：涼太が悪夢の中で泣くのは悪い子だと言われたことを忘れられず、寝るのが怖くてぐずってしまうけど泣くのも我慢しようとしてプチパニックになり、布団に入れて寝かしつける話

リクエスト ありがとうございました！

☆またまた喧嘩…？→←♪

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す