わんだふる あにまるず！

だいすけとの であい ページ8

阿部 side


仕事を始めて何年か経ったけど、さすがにずっとひとりでいるのも寂しいな、なんて思っていたら、知り合いの家に子犬がたくさんいるらしく、一匹分けてもらうことになったんだ。

分けてもらった子はダックスで、人間の髪色で言うと明るい茶髪？金髪？ってなりそうな感じの色合いの毛をしてて、真ん丸な目が可愛い子だった。


「うわあ、可愛い〜…！」


俺の両手に収まっちゃいそうな大きさで、きょろきょろしたり、控えめに わん！って吠えたり。慣れてない環境に戸惑ってるのかもしれないね。人見知りはしない子なのか、俺を見ても怖がらないし、むしろ興味津々って感じがする。


「それにしてもちっちゃいなあ〜、大きく育ったらいいなあ。よし、だいすけだなお前は」


ようやく きゃん！と元気よく返事をしてくれただいすけ。あまりにも愛らしいから、ぐりぐり頭を撫でてやったら、しっぽをこれでもかと振って飛びついてきた。


「あっはは、可愛いなあ〜！」


で、しばらくじゃれて遊んでたわけなんだけど、翌朝何かに乗っかられてるような重みを感じて起きたらだいすけは既にひとの姿だったんだけどね。

起きて3秒後、寝ぼけ眼で見た知らない人からそこまで咄嗟に理解した俺の情報処理能力、もっと褒めてほしいくらいだよ。

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