わんだふる あにまるず！

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阿部 side


時間も遅かったけど、もしみんなに何かあったらいけないってことで、2人組になって探しに出ることにした。俺は目黒と、舘さんは照と。効率を考えて、探した場所が被らないように、連絡しながら回ることにしたんだ。


「阿部くん、公園とか行ってみましょ。パッと見ているかいないか分かるし、可能性は潰してかないと」

「そうだね。こうじが好きそうだもんね。だいすけも遊ぶの好きだから」


近所にある公園を思いつく限り全部回って、みんなの名前を呼ぶけれど、全く返事はない。


「公園はほぼいなかったね。2人に連絡して次を当たろうか」

「ん〜、この時間じゃやってない店も多いし、誰かん家にいるか、ファミレスかコンビニ…？居酒屋は行くわけないだろうし…」

「空いてるお店、覗いてみようか。みんな何が好きなんだろう」


漏れる光を頼りに、牛丼チェーン店からコンビニ、スーパー、ファストフード店までひとつずつ見て回ったり、4人組来てませんかって聞いたり。でも、有力な情報は手に入らなかった。


「どこ行っちゃったんだろ…舘さんたちもいないって言ってるし…だいすけ、俺と暮らすの飽きちゃったのかなあ」

「それは違うと思いますよ。きっと、もっといろんなことを知って、阿部くんに伝えたかったんじゃないかなって。そしたら阿部くん、褒めるでしょ。だいすけくんはそれが嬉しいんだと思います」

「だといいんだけど。…ごめんね、すぐネガティブになっちゃうから。でも今ので元気出た。ありがとうね」


ぽん、と励ますように背中を叩いてもらったところで、珍しい名前がスマホのディスプレイに表示された。


「…もしもし？どうしたのこんな時間に。仕事のこと？……えっ、え？ほんとに？！」

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