♪ ページ24
亮平 side
「涼太、手当て上手だね。助かっちゃった。ごめんね、迷惑かけて」
涼「…いや、いつも話しかけてくれてありがとう」
「ううん、俺がしたくてしてるから。むしろしつこくてごめん」
並んで座って久しぶりにゆっくり話をする。なんだか昔に戻ったみたいだね。
涼「昔さ、誕生日にエプロンくれたの覚えてる？」
「うん。お手伝いしてくれるのが嬉しくて、アヒルさん2号と一緒にあげたんだよね」
涼「俺、あの頃からずっと、大人になったら料理がしたいって思ってた」
初めて聞く涼太の将来設計。翔太に比べて寡黙な涼太は、そういうことはあまり口にしてこなかったから。
涼「だから、専門行けるように練習してるの」
「そっか、だから火傷とか切り傷の手当ても必要なんだね」
涼「うん、…でも、にぃにたちみんな大学出てて、俺だけ専門ってどう思うんだろって思ったら、言えなくなっちゃった」
今でもたまに出る、甘えたい時や不安な時の「にぃに」呼び。可愛くて気に入ってるんだよって言ったら、呼ばなくなっちゃうかなあ。
「あのね、俺たちは翔太と涼太のことがほんとに大切で、可愛くて仕方ないんだ。だから、頑張りたいって言われて否定することはないよ。危ないこととか、自分を犠牲にすることってなれば反対するけどね」
だから、やりたいことを精一杯やりなよ、涼太の人生なんだから。そう願いを込めて頭を撫でると「やめてよ」と振り払われたけど、ちょっとスッキリした顔してる。
涼「亮ちゃん、しばらく料理しないで。また怪我されてもやだから」
「へ？いいけど…ご飯どうするの？大介くんに頼むの？」
涼「俺が作る」
それを食べてもらって、専門行きたいって話すんだって。実力で認めてもらうんだって、涼太らしいよね。
次の日から1週間、毎日並んだ涼太の手料理と、共に伝えた幼い頃からの夢。お兄ちゃんは泣いてて、蓮と大介くんは毎日嬉しそうにお弁当に詰めてて、照くんは必ず写真を撮ってたよ。翔太はその横で、ほらな？って誇らしげな顔。
翔「だから言っただろ、誰も反対なんかしねぇんだよ」
涼「…うん、ありがとう。俺、頑張るよ」
気持ちも新たに、夢に向かって一歩進んだ涼太。この日を境にちょっとずつみんなとも話す日々が戻ってきたんだ。にぃにたちはずっと、翔太と涼太の味方だからね。
fin.
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リクエスト：高校生になり、温厚な涼太が反抗期に入る話
リクエスト ありがとうございました！
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RINA - リクエスト失礼します！双子ちゃんが自転車に乗れるようにお兄ちゃん達に教えて貰って練習して何回も転んで泣いてしまうけど諦めないで練習して乗れるようになったらみんなに沢山褒めてもらう話をお願い出来ますか？ (2021年4月9日 11時) (
レス) id: 883f84c559 (このIDを非表示/違反報告)
リューク - リクエスト失礼します。他の人が忙しくて、亮平くんが体調を崩している中双子のお迎えに行ったものの、途中で力尽きてしまい、たまたま通りかかった北斗くんに双子諸共助けてもらう話を読みたいです。よろしくお願いします (2021年4月8日 22時) (レス) id: 0d48ae5d5d (このIDを非表示/違反報告)
すぅ(プロフ) - リクエストお願いします！いわふかだけ休みが被って2人だけで過ごすお話お願いしたいです、お出かけするか家でのんびりするかのどちらかのシチュでお願いします、！ (2021年4月7日 20時) (レス) id: 83abd8b595 (このIDを非表示/違反報告)
森岡(プロフ) - ぴぴぴさん» 私も後から康二は双子ちゃんの友達だった事を忘れていました(汗)見てくれるお兄ちゃんはもう一人は大介くんがいいです。楽しい雰囲気で練習出来そうなので。よろしくお願いいたしますm(_ _)m (2021年4月6日 23時) (レス) id: 14ad0d75ff (このIDを非表示/違反報告)
ぴぴぴ(プロフ) - 森岡さん» リクエストありがとうございます！書き始めるまで気が付かなかったのですが（笑）、康二くんはいつも双子のお友達で登場するので、あと一人練習を見てもらうなら蓮か大介が良いかなと！どちらもでももちろんOKですが、いかが致しましょうか？ (2021年4月6日 23時) (レス) id: fc427e031e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ぴぴぴ
| 作成日時：2021年1月23日 18時
