MIRACLE twins

♪ ページ37

亮平 side


蓮と宿題をしていると、お兄ちゃんと翔太が帰ってきた。


辰「ごめん、布団敷ける？俺と翔太の分」

「いいけど、どうしたの？」

辰「朝から具合悪かったっぽい」


ちがうの、だいじょぶなの、と否定する翔太を無視して、布団に横になったお兄ちゃん。


辰「翔太、兄ちゃん疲れちゃったなあ。兄ちゃんとお昼寝しよ？」

翔「んぅ、…たっちゃもねんね？」

辰「うん、たっちゃんと翔太が一緒にねんねするの」


うまく誘導して布団に寝かせた翔太はすんなり眠ってしまった。いつもより早い呼吸、滲んだ汗。こっそり差し込んだ体温計は、38度後半を示していた。


「涼太が具合悪いから、もしかして気遣って我慢したのかなあ」

蓮「何をそんなちっこい身体で我慢してんだよ」

辰「前もね、翔太は涼太のお兄ちゃんだからって言ってたんだよね。きっと、涼太がつらそうだし自分は頑張ろうって思ったんだろうなあ」


頑張り屋さんだなあって呟いて、愛おしそうに頭を撫でてから、やさしく汗を拭ってあげているお兄ちゃん。

しばらくして、寝苦しかったのか目を覚ましてぐずった翔太を抱っこしたお兄ちゃんは、俺と蓮を呼んだ。


辰「翔太は、亮ちゃんとか蓮がお熱だったらどう思う？」

翔「…よしよししゅる、げんきげんきって」

辰「そうだよね、よしよししてあげたいよね。みんな一緒だよ、翔太のことも心配なの」

翔「しょうたはだいじょぶだもん、」

「翔太。亮ちゃんね、翔太のこともとっても大事なんだ。だから、翔太がしんどいよ〜って言えないほうが悲しいな」

蓮「翔太がしんどいの我慢してたら、俺泣いちゃうよ」

翔「しょうたがおねつだと、にぃにないちゃうの？」


にぃになんて、滅多に呼ばない翔太。きっと無意識だけど、甘えたいんだろうね。


辰「泣いちゃうよ？だって翔太がつらいと悲しいもん。だから、我慢しなくていいんだよ」


そう言われて、まっかなほっぺだけど、えへへってちょっと安心したように笑った翔太。今日はたっちゃんとりょうちゃんとれんとねるって言われたから、ちっちゃなワガママだけど、叶えてあげなくちゃね。


fin.


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リクエスト：2人とも熱が出て、涼太の方が気づかれやすくて翔太は言い出せず、結構経ってから気づいたお兄ちゃんたちに｢我慢しなくていいんだよ｣って言ってもらう話

リクエスト ありがとうございました！

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