厨二半の3歳離れのお兄さんは怖いらしい【男主】 (ページ3)

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暗殺1回初めまして、赤羽兄ですページ3

ｻﾞｻﾞｻﾞｻﾞｻﾞｻﾞ……

風が木々を揺らし、葉は風に乗り飛んでいく。

見上げれば空は快晴で

ー校庭にいる生徒達も、心無しか明るい雰囲気を醸し出している。

『あれ？意外と明るいんだね。
落ちこぼれなんて罵られてるから、もっと暗いと思ってたよ』

なかなか辛辣な言葉を吐きながら座っている青年。赤羽光。
彼は何故か椚ヶ丘中学校の制服であるカッターシャツとズボンを着ている。

黒のカーディガンは、隣で微笑している弟、赤羽業とお揃いなのだろう。

ステレオヘッドホンを肩に掛け、前髪は赤のピンで止められている。

姿はすっかり中学生だ。

「！！」

水色の髪をした、女の子の様な容姿を持つ男の子が、途端にコチラを見て固まった。

「カルマ君……帰ってきてたんだ」
「それに……ルカさん、も……？」

「よー、渚君、久しぶり。
何で兄ちゃんを知ってるかは後で聞くからねー」

『あぁ、潮田君、久しぶり。
この格好の意味はすぐに分かるよ』

可愛い弟、と毎日の様に言っている割にはその弟の言葉を華麗にスルーしているルカ。
その行動にムッと顔を顰めながらも、カルマはセンセーの元へと歩み寄る。

『んー……何言っているかは聞こえない、か』

残念そうに肩を落としたルカに、潮田渚は苦笑いをしながらルカを見つめる。
ルカはただ、微笑んでいた。

『センセイ、貴方は何処までカルマを救えますか？』

愉快そうに笑っていた。