8.キラキラアイドル ページ8
YOU side
あのあと、一通りスタジオのことを説明してちょっとスタジオをまわって案内したところでSEVENTEENさんたちはこの後の予定があると言ってスタジオから出て行った。
『キラキラしてたね……』
「うん、……それに比べてお前は無愛想すぎるぞ」
『知ってる！』
知ってるけどさぁ、高橋さん、「この子いっつもこうだ」とか言わなくて良くない？？
「リーダーさんお前のこと不審な目で見てたぞ？」
『不審！？それは高橋さんの勘違いじゃないの？』
無愛想だなって思われても仕方ないけどそんな不審に思われるようなことをしたつもりはない。
「それよりどう？上手くやれそう？」
『うん。俺結構誰とでも上手くできるよ』
俺がそう返すと「どの口が言ってんだか」と吐き捨てて、ペットボトルの水を飲む高橋さん。
「てか、お前本名教えないの？」
『うん……』
大々的には聞かれなかったけど実はウジさん？だっけ？作曲している人。その人に聞かれたけどごめんなさい、非公開なんです、と言って断った。
「一緒に仕事するのにそこら辺教えないってどんな野郎だよ」
『アイドルのSでいけって言ったの高橋さんじゃん……』
今の姿は佐藤Aという姿。アイドルの時はSという姿。本名を教えたら俺は不器用だから混ざってしまう。
『俺は使い分けてるの。公私混同しないタイプだから』
「あっそ………」
冷たい高橋さんに「そうですよ〜っ」と軽く喧嘩をふっかけて自分の作業室に駆け込んだ。今高橋さんはさっきいたソファーで1人イライラを噛み締めているだろう。
でも、教えるわけにはいかないんだ。名前というより俺本来の性格を。高橋さんは実は優しいから受け入れてくれたけど俺の作り上げたS像を壊したら世の中の人がどのような反応をするかは想像つく。
ガッカリさせたくない。人をガッカリさせるくらいなら別に自分を偽ってSというアイドルという人格を演じ切るよ。
そう割り切って今まで生きてきた。
『はぁ……』
でも、これってすごく悲しい。
どうしても作業室のような1人の場所にいると考えてしまう。
Sすごい！カッコいい！と言われても褒められているのはアイドルとして偽ってる俺。本当の自分を褒めてくれる人はほとんどいない。社長と高橋さんと親くらい。
「おい、Aーー！作業してるのかー？作業してなかったら飯いかね」
外からそう聞こえる
『うん！』
俺は答えた。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 835人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SEVENTEEN」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
スピカ(プロフ) - 優さん» 読んでくださりありがとうございます！高橋さんファンですね…！私も結構好きなキャラクターです、笑 (2021年9月16日 19時) (
レス) id: d9295291b6 (このIDを非表示/違反報告)
優(プロフ) - 高橋さんかわいい 高橋さんと付き合いたいです(え？) (2021年9月15日 23時) (レス) id: faba90ba08 (このIDを非表示/違反報告)
スピカ(プロフ) - かるのさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます！！更新頑張ります！ (2021年9月6日 16時) (レス) id: d9295291b6 (このIDを非表示/違反報告)
かるの - いつも応援してます！更新頑張ってください！ (2021年9月5日 18時) (レス) id: 9b224ffa84 (このIDを非表示/違反報告)
スピカ(プロフ) - このお話を読んでくださりありがとうございます！随時リクエストは受け付けているので、ありましたらこちらによろしくお願いします！！ (2021年8月28日 23時) (レス) id: d9295291b6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：スピカ
| 作成日時：2021年8月28日 23時
