68.赤に染まる ページ18
YOU side
「サランちゃんがこんな悪い子だって知らなかったよ」
そういうオーナーの気持ち悪い声。
「そんなに俺と2人きりが嫌？」
嫌です嫌です。とても嫌です。
私はオーナーと2人っきりでホテルの様な絶妙に高級感のある部屋に閉じ込められている。
そして今、私は絶賛、その部屋の鍵を破壊しようと必死だ。外の状況は分からないが絶対この人と一緒にこんな部屋にいるよりは安全だ。
私の貞操が。
ハンソルさんは今どうしているだろうか。さっきオーナーにばったり鉢合わせてしまった時、一瞬で私たちがイタめのカップルではなく、侵入者だということがバレ、ハンソルさんは男2人に、私はオーナーに連行され、抵抗も甲斐なくこの部屋に連れ込まれてしまった。
ハンソルさんはなんとかやってるだろうか。あの人、確かジスさんから打ち込んだら秒で失神させられる注射器なんていう物騒なものを自慢げに持っていたから男2人は今夢の中かもしれない。それより、他の戦闘班の人たちが心配だ。きっと今頃、私たちのヘマで本部は大騒ぎだろうな。
そこまで考えながらオーナーから逃げながら鍵をいじっているとオーナーがお香を焚き始めた。そのお香からゆらゆらとゆらめく煙の柱。そしてだんだん部屋に立ち込めてくる甘い香り。これは恐らくよろしくないやつだ。
『私には効きませんよ？鋼の理性持ってるんで。』
ハッハッハ、残念だったな！スケベオヤジよ！！！
「君には効かないかもだけど、俺には効くよ？」
そう言ってスケベはさっきよりも気持ち悪い笑顔で笑った。
………まって。これはいけないかもしれない。私もハンソルさんみたいに物騒なもの持ってればよかった。
そう思った時にはもう遅く、オーナーは私の手首を強く掴んで、
『っ……！？？』
私の唇にキスをした。
その繋がった唇からなんだか熱い液体が入ってくる。
それが喉を通った。思わず喉から変な音が出る。喉がジンジンして、頭がグラっとした。
何これ……？？
「ふふっ、ちょっと女の子には強いお酒すぎたかな？」
そう言ってまた、にやっと笑ったオーナーの頬と唇はは嫌に赤く染まっていた。
私の喉からはヒュッという嫌な音がまた出た。
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e - 続きもう書く予定ございませんか？？(T . T) (4月30日 17時) (
レス) id: 959c5b1a12 (このIDを非表示/違反報告)
BLACK - この作品面白いです。もうこのストーリーは終わってますか？すごく続きが気になります。本当に主さんの作品好きです。 (4月29日 23時) (レス) id: 9fde84787d (このIDを非表示/違反報告)
名無し45051号(プロフ) - こんにちは！この作品とっても好きです‼︎更新待ってます、！ (11月27日 2時) (レス) @page31 id: c85ed3ec08 (このIDを非表示/違反報告)
スピカ(プロフ) - ユメさん» ユメ様、コメントありがとうございます！孤高の作曲家の件、承知しました！！自分でも更新停止している作品が多すぎて反省してます…全て完結予定ですのでこれからもよろしくお願いします🙇 (8月29日 11時) (レス) id: c872eeaaf1 (このIDを非表示/違反報告)
ユメ - コメント失礼します。私スピカさんの作品が大好きでいつも応援してます！それでお願いがあるのですがこ孤高の作曲家を手が空いたらでいいので更新してほしいです。図々しくてごめんなさい！ (8月14日 21時) (レス) @page31 id: 56046c8d59 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：スピカ
| 作成日時：2021年10月31日 17時
