49.ピンチ ページ49
YOU side
ドギョムさんと一緒に警戒しながら建物の中を調べていると急に後ろから気配がした。
急いで振り向いたけど、結果から言えば遅かった。
視界を塞がれ、口に当てられるハンカチ。ドギョムさんに気づかれないくらい静かで素早いその動きは慣れを感じさせた。経験的にここで息をすると失神する。私は失神するふりをした。
男に担がれ、床に乱暴に寝かせられる。耳の奥に入れているジスさんお手製の超小型イヤホンと服に仕込まれている通信機はまだバレていないし、壊れていないようだ。
一安心していると背中の方で声がした。
「この子は？」
「相手の組織の組織員だと思われます」
その言葉で近くに寄ってくる人。気配がすごく近いところでする。この人がこの組織の幹部なのかもしれない。もしかしたら私が拐われたことで任務が早く完了するかもしれない。
その私に寄ってきた人は私の手を取った。
「指輪がついてないからSEVENTEENではないな。あいつらに目をつけられると厄介だから」
指輪？？…そういえば私以外のメンバーはみんな小指に指輪をしていたかもしれない。
「………？ちょっと待て。向こうの組織、斉藤家と関係があるのか…？」
私の手をまた床に置こうとした時そう言うその人。…なんで？なんで分かったんだ！？心臓が速くなりそうなのを必死に落ち着かせて考える。
「え、斉藤家？なんでですか？？」
「なんでって、有名じゃないか。斉藤家の人間は全員右手の小指に黒子が三つ並んであるって」
……そうなの！？？？初耳なんだけど…？？有名って…斉藤Aは知らなかったぞ！？？
「でも……他にもそういう人いるよな」
ボス的な方がそう言ってようやく私の手を床に下ろした。そしておそらく遠ざかっていった。……もしも私がSEVENTEEN所属の斉藤さんだと分かったらどうするつもりだったのだろうか。殺すつもりだったのかな？？怖い怖い。ギリギリセーフだ。
その時、無線にドギョムさんの声が響いた。今、私がいなくなったことに気づいたようだ。
私は無事だと伝えたいけれど、ここで声を出すと失神してないことがバレる。
そう思った時急にまた人の気配が近くにした。
「ねぇ、起きてるんでしょ？」
そう言って私の耳の中をその人は触った。………やばい。もう無線を取られちゃうなら……
『ドギョムさん、ごめんなさい……』
私は自分の無事を無線で伝え、すぐに飛び起き、戦闘体制になった。
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スピカ(プロフ) - みれいさん» ご感想ありがとうございます！最近の楽しみと言っていただけて嬉しいです！更新頑張ります！！ (2021年10月1日 6時) (
レス) id: d9295291b6 (このIDを非表示/違反報告)
みれい(プロフ) - 作者さんのお話しがここ最近の楽しみです！更新頑張ってください！ (2021年9月30日 2時) (レス) @page47 id: 085cb0f605 (このIDを非表示/違反報告)
スピカ(プロフ) - タロウさん» ご感想ありがとうございます！タロウ様の楽しみになれて嬉しいです！特殊班の体験期間が終わったら戦闘班の番なのでぜひまた読んでください！！ (2021年8月24日 20時) (レス) id: fd301946cd (このIDを非表示/違反報告)
タロウ(プロフ) - 最近このお話を読むことが楽しみになっています！ほんとに世界観好きです！更新頑張ってください！パフォチ推しなので戦闘班楽しみです！ (2021年8月24日 19時) (レス) id: a628d7cd27 (このIDを非表示/違反報告)
スピカ(プロフ) - まむすけさん» コメントありがとうございます！私もセブチのこういう系の話少ないな…と思って書き始めました…！！応援もありがとうございます！更新頑張ります！！ (2021年8月1日 20時) (レス) id: fd301946cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：スピカ
| 作成日時：2021年4月4日 15時
