40.特殊班_困惑 ページ40
WN side
Aはよく耐えた方だと思う。普通なら一瞬で堕ちてホテル行きだ。そして情報を吐かせられる。聞き出されたことにも気づかず女の子(たまに男)は何も無いままホテルへ置いてかれるんだ。
『ミンギュさん…』
ミンギュはこれは堕ちたなと喉をゴクリとさせて手を彼女の手から彼女の頬に移動して、顔を近づけた。
『ミンギュさん…………
自惚れるのも大概にしろっ☆』
MG「えっ…」
もう唇がくっつく！そう思った瞬間、Aちゃんは語尾に星がつきそうな言い方でそう言い、ミンギュのおでこを軽くデコピンした。
あまりに予想外の出来事に見ている俺たちはもちろん、ミンギュもおでこを両手で押さえながら呆然としている。
『みんなして私のことからかわないでくださいよ！そこに居るのそこに居るの分かってますよ？スンチョルさん、ウォヌさん、ハンソルさん』
いきなり名前を呼ばれたので俺たちは肩をビクッとさせた。
SC「バレてた…？」
バレてるならしょうがない、と俺たちは物陰から2人の前に出た。
『なんだかおかしいなって思ってんですよ。昨日から』
SC「Aちゃんに教えることがほとんどないから………突然やってごめんね」
その通りだ。正直検証期間と言ってもハニートラップの才能さえ有れば検証する必要もない。解錠も爆弾処理もさすが日本のトップ、としか言いようのない腕前。教えることなど何もない。危なっかしいのは玉に瑕だが逆に教えて欲しいくらいだ。
けどさ、前から思ってたんだけど最初のハンソルの“引っ掛からなかったらハニトラの技術がある”考えが違うんではないか？ただただ鈍いだけっていう可能性だってあるじゃん。その時……
『まぁ、でも……』
Aがそう言葉を発した瞬間なんだか急に空気がとろりと甘くなったような気がして思わず彼女の目を見た。
『…欲求不満なら、付き合いますよ』
そう言って彼女はふわっと笑った。その笑顔はいつもの明るい可愛らしい笑顔ではなく、どこか妖美で妙に色気があった。
自然と顔に熱が集まるのがわかる。
俺たちが口をぽかんと開けて固まっているとAは「冗談です」といつもの笑顔に戻って部屋に入ってしまった。
MG「好き…」
SC「あれは…なに…？」
俺たちはそれぞれ顔を押さえたり膝を抱えたり。あれは、数日引きずる…確実に……
特殊班の1週間はそのまま俺たちがまともに目も合わせられないままあっけなく終わってしまった。
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スピカ(プロフ) - みれいさん» ご感想ありがとうございます！最近の楽しみと言っていただけて嬉しいです！更新頑張ります！！ (2021年10月1日 6時) (
レス) id: d9295291b6 (このIDを非表示/違反報告)
みれい(プロフ) - 作者さんのお話しがここ最近の楽しみです！更新頑張ってください！ (2021年9月30日 2時) (レス) @page47 id: 085cb0f605 (このIDを非表示/違反報告)
スピカ(プロフ) - タロウさん» ご感想ありがとうございます！タロウ様の楽しみになれて嬉しいです！特殊班の体験期間が終わったら戦闘班の番なのでぜひまた読んでください！！ (2021年8月24日 20時) (レス) id: fd301946cd (このIDを非表示/違反報告)
タロウ(プロフ) - 最近このお話を読むことが楽しみになっています！ほんとに世界観好きです！更新頑張ってください！パフォチ推しなので戦闘班楽しみです！ (2021年8月24日 19時) (レス) id: a628d7cd27 (このIDを非表示/違反報告)
スピカ(プロフ) - まむすけさん» コメントありがとうございます！私もセブチのこういう系の話少ないな…と思って書き始めました…！！応援もありがとうございます！更新頑張ります！！ (2021年8月1日 20時) (レス) id: fd301946cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：スピカ
| 作成日時：2021年4月4日 15時
