2.○○○の天才 ページ2
YOU side
大学が終わって居酒屋でのアルバイトも終え、1人夜道を帰る。
『…肩痛い』
居酒屋で働くって言っても接客とかじゃなくてバリバリの力仕事。
わたしにはそっちの方が合ってるんだろうから店長には人を見る目がかなりあると思う。
あたりをみると私の住んでいるところは大都市の外れだからか、大都市からのガラの悪い男たちが結構いる。
店長は気をつけなよ、気をつけなよ、って何回も私に言うけど多分、店長より私の方が…
強い。
「お〜、ねぇちゃんひとり〜？おれたちとこれからあそばねぇ？」
道の端にたむろっていた酔ったヤンキーのうちの数名が私の前に立ちはだかり絡んできた。
めんどくせぇ………
『ごめんなさい、これから用事あるので…』
「なんだよ〜！つれねぇな！」
私の言葉は悲しいことに届かず、1人が私の肩に手を回してくる。
はぁ。
私は思わず心の中でため息をつく。私肩痛いんだって。
こういう時は普通の女の子はどうするんだ？？
『やめてっ……』
試しに鼻声で男の手を振り払ってみる。
「あ〜！お前泣かせたぁ！だいじょうぶだよ、こっちのお兄さんとたのしいことしようね？」
肩を組んできた人じゃないまた別の男のひとが私の肩を掴む。
こういう時は突き飛ばした方がいいのではないか？
でも、多分私が全力の力で突き飛ばすと酷いことになる。
だから私の思ってる力の一割くらいで……
そう思って男の人の方を見る。
『ああ、ダメだ…』
「何が？」
私が人の身体を見ると真っ先に分かってしまうのがその人の急所。
この人の場合は私から見て左側の3本目と4本目の肋骨の間。
そこを触らないように、触らないように………
「あ〜！わかった！おれにハグして欲しくてしょうがないんだ〜！うわっ」
その時私が彼を押すと少し力みすぎていたのか彼は盛大に尻餅をついてしまった。
………やっば！
『ごめんなさい…』
私は彼の仲間が彼を心配している間に全速力で走る。
ああ、いつもなんで私はこうなるんだ…！
私が前まで裏の世界で呼ばれてたあだ名は
“半殺しの天才”
人聞きが悪いのにも程がある。
それなら殺しの天才の方がまだいいんじゃないか？
私はこの才能を隠しながら
ひっそりと生きている。
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スピカ(プロフ) - みれいさん» ご感想ありがとうございます！最近の楽しみと言っていただけて嬉しいです！更新頑張ります！！ (2021年10月1日 6時) (
レス) id: d9295291b6 (このIDを非表示/違反報告)
みれい(プロフ) - 作者さんのお話しがここ最近の楽しみです！更新頑張ってください！ (2021年9月30日 2時) (レス) @page47 id: 085cb0f605 (このIDを非表示/違反報告)
スピカ(プロフ) - タロウさん» ご感想ありがとうございます！タロウ様の楽しみになれて嬉しいです！特殊班の体験期間が終わったら戦闘班の番なのでぜひまた読んでください！！ (2021年8月24日 20時) (レス) id: fd301946cd (このIDを非表示/違反報告)
タロウ(プロフ) - 最近このお話を読むことが楽しみになっています！ほんとに世界観好きです！更新頑張ってください！パフォチ推しなので戦闘班楽しみです！ (2021年8月24日 19時) (レス) id: a628d7cd27 (このIDを非表示/違反報告)
スピカ(プロフ) - まむすけさん» コメントありがとうございます！私もセブチのこういう系の話少ないな…と思って書き始めました…！！応援もありがとうございます！更新頑張ります！！ (2021年8月1日 20時) (レス) id: fd301946cd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：スピカ
| 作成日時：2021年4月4日 15時
