それゆけ！僕らのスーパーマネヒョン！【SEVENTEEN】【男主】

35.裏工作 ページ35

SG side



　ヒョンがスタッフさんと食事屋さんに入った。

　僕たちの班が代表して店に入るといい感じの雰囲気のおふたり。


HS「なんかラブラブで嫌になっちゃう」

SC「そんなこと言うなよ」


　ヒョンが幸せなら僕たちも幸せ。いつもならそう思うけれど思えない時だってある。今がまさにそれだ。

　こんなのわがままだってわかってるけどヒョンはまだ僕たちだけのヒョンでいて欲しい。ヒョンの愛する人に嫉妬するなんて土俵違いだし、幼すぎて笑っちゃうでしょ？

　無意識に唇がとんがっていたのかホシヒョンが料理を一口僕の口元に箸で運んできた。強引だから渋々食べる。悔しいけど美味しい。

　特にヒョンたちに特に動きがなかったから僕たちはヒョンにバレない程度に普通に食事を楽しんだ。沢山ヒョンの邪魔をして疲れた上に、シリアルだけだとお腹が空く。

SC「…ヒョンが結婚するって言ったらどうする？」

　食事を口に運んでいる時にクプスヒョンがそう言った。

SG「どうって…お祝いしますよ？普通に」

HS「悲しいけどいつかは結婚するもんな…ヒョンモテるし……」

　そう、ヒョンはモテるんだ。新しく入ってきた女性スタッフさんたちは絶対一回はヒョンに堕ちる。それを僕たちがヒョンに気づかれないように裏工作。それが今までの流れだった。でも、まだヒョンは若いとはいえ、僕たちのわがままでヒョンを押さえつけてしまうのはひどい。僕達、頭ではわかってるんだよ。

　そう、頭では。

　今まで動きがなかったのに女性スタッフがいきなりヒョンに顔を近づけた。え？え？まさか！？？

　そう思った瞬間に隣で人が立った気配。


HS「ダメーーーーーーー！！」


　食事屋さんに大きな声が響き渡る。こっちに集中する視線、クプスヒョンの盛大なため息、Aヒョンの驚いた顔。


SG「バカ………」

　お店の中にいた人たちは僕たちの存在に気づいたようで店の中が騒がしくなる。

　ヒョンもそれに気づいたようでスタッフさんと少し会話を交わした後、僕たちの方へ歩いてきた。


『店、出るぞ』

　ヒョンは僕たちの分までいつのまにか支払いを済ませ、気づいたら僕たちは外。外で待機していたほかのメンバーたちとも合流して13人プラスヒョンと彼女さんというとんでもない大人数で歩く僕たち。

　ヒョンの感情が読めなくて超気まずい。怒ってるだろうか？いや、愛する人との時間を邪魔されたのだから怒ってるに違いない。僕たちは思わず息を呑んだ。

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