９，眉美スペシャル ページ9
……眠い。
最近、朝はよく眠くなる。
昨日は…えっと、そうだ。どうやったら(なまえ)くんの力になれるか、考えていて、寝る時間が遅くなったんだ。
教室に入り、自分の席に座って、窓の外をぼんやり眺める。
(なまえ)くんは、今まで愛されていなかった。
……今は？
今は天才児くんの家に住んでいるらしいし、学校では人気者だ(隣のクラスからたまに黄色い悲鳴が聞こえてくる)。
美少年探偵団という場で、仲間も作った。
わたしからすると、充分愛されているように見える。
そもそも、わたしには友達だっていないし、親には虐待はされていないけれど、家庭崩壊寸前だ、わたしのせいで。
うーむ、わからないな。
単純に考えて、昔のことがトラウマになっていると考えるのが妥当である。
でも、なんか引っかかるような、引っかからないような…。
わたしは授業中も、ずっとそのことを考えていた(授業内容は、流石にちゃんと聞いていた)。
放課後。
正直、美術室に行こうか行かないか迷った。
まあ結局、来ているんだけどね、美術室。
「ごきげんよう」
「やっぱどっかのお嬢様？」
「だから違うわよ」
良かった、(なまえ)くん、普通に話してくれてる。
「わたしはお嬢様じゃなくて、下界のクズなのよ。」
「眉美、お前、湖滝に汚染されたか？下界のクズって、妙にオリジナリティ入れなくていいんだよ」
「あら不良くん、いたの？全然気づかなかったわ。ね、紅茶、眉美スペシャル淹れてちょうだい。のどが渇いたわ」
「はあ、お前も、随分と図々しくなったよな……」
「眉美スペシャルって何？」
「眉美用にブレンドした紅茶だ」
「不良くんが作ったものって、美味しすぎるんだもの。胃が食べ物を拒絶してしまうくらいにね。わたしみたいな一般市民には、不味いくらいが丁度いいのよ。」
「えぇ…そうなの……確かに美味しいけど、胃が拒絶って…」
(なまえ)くんは、不良くんな作ったであろうパンケーキを頬張りながら、わたしを微妙な目で見る。
そんな顔でわたしを見ないで、傷つくから。
…おっと、自分の目的を忘れてしまうところだったわ。
(なまえ)くんについて知らなければ。
(なまえ)くんの力になれることを、見つけなければ_____
「??何を見つけるの？眉美？」
続く (更新停止中)
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七巳流 - ちょっと読みづらい、、改行してくれ、面白いから (2022年7月31日 10時) (
レス) @page2 id: 6198dbb064 (このIDを非表示/違反報告)
ハルる - 誰か見てええええ！ (2021年12月4日 12時) (レス) @page6 id: 8e60681d6f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ハルる（寝不足です） | 作成日時：2021年11月26日 16時
