第62話 ページ44
エースサイド
太陽の眩しい日差しを受けて目が覚めた。
目の前には見覚えのない茶色い天井が広がり、ふと自分の手の方を見るとAが俺の手を握りながら寝ていた。
Aを起こさないようにむくりと上半身を起こすがAは目を覚ましこちらを見た。
するとパァっと目を輝かせ抱きついてきた。
貴「エース!!よかった、目を覚ましたのね!!ずっと目を覚まさないから本当に心配したのよ。」
ｴｰｽ「すまねぇな、心配かけちまって。」
Aは俺の背中にまわした腕を離し、今の状況を詳しく話してくれた。
ここは白ひげの船で俺は3日間眠り続け高熱を出したらしい。よく見るとAの目の下にうっすらと隈が出来ているような気がする。
…もしかしてずっと付きっきりで俺の看病を？
ｴｰｽ「…Aお前まさか…ｸﾞｩ」
貴「…っふふ、3日間何も食べてないんだもの、お腹も空くわ。ご飯食べに行きましょうか。」
俺の腹の音を聞いてケタケタと笑うAに手を引かれ部屋を出た。
クソッ、空気読めよな俺の腹/////
貴「あらサッチじゃない。」
Aの目線の先を見ると変な頭をした男がトレーにパンと湯気の立つ器をのせて立っていた。
ｻｯﾁ「もう昼時だからな。イヴちゃんに頼まれて昼飯を持ってきたんだ。…2人分必要だったか？」
貴「いや、大丈夫よ。そのご飯エースにあげてちょうだい。ついでにエースの事少しだけ見てて貰えるかしら？デュースにエースが目覚めた事を伝えに行きたいの。」
ｻｯﾁ「おう、任せとけ!!」
どんどん進んでいく話についていけずにいるとAは「ちょっと待っててね」と言いどこかへ走っていった。
ｻｯﾁ「よう、俺は4番隊の隊長サッチってんだ。仲間になるなら仲良くしようぜ。」
仲間になるだと？ふざけんじゃねぇ!!
ｴｰｽ「うるせぇ!!」
ｻｯﾁ「おいおい、寝起き悪ぃな」
そういえば俺手錠もついてねぇな…
ｴｰｽ「錠も枷も付けずに俺を船に置いていいのか？」
ｻｯﾁ「枷？いらねぇよそんなもん」
ﾁｯイラつく奴だなこいつ
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作者名：あずき丸 | 作成日時：2019年5月5日 10時
