好きの安売り〜Ryosuke〜 ページ7
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「ねー、この前言ってた映画のDVD、レンタル始まったの。」
ココアを啜りながら満足そうな顔を向けられる。
『へー早くね？この前公開終わったとこかと思ってたけど』
「そうなんだよね〜。で、」
『で？』
「涼介今度借りてきてよ。わたし見たい」
『は？なんだよそれ』
「涼介も観たいって言ってたじゃん。ほら、TSUTAYAちょっと遠いし……お願い！」
昨日そんなことをAから言われて。
まるで召使いのように、仕事終わりに借りてきたイケメン俳優の恋愛映画。
『……ったく』
Aとは、もう何年もの付き合い。
暇があれば連絡してきて俺んちで飯食って帰ったり、終電が無くなった時は泊まってったこともある。
俺にここまでさせるやつは、Aぐらいかな。
「ふふ、涼介ありがとう！大好き！」
来て早々、俺の部屋着に勝手に着替えて、こっちを見ないで適当に放つ。
チクリと痛む胸は情けない笑い声で誤魔化すしかできなかった。
『つーかさ、お前いっつも大好き安売りするよな。それ他の男にもやってんの？勘違いさせたらお前が悪いよ、それ』
忠告をするのは、自分にも言い聞かせるように。
浮かれてたまるか。俺はそんなに馬鹿じゃない。
ちょっとはみ出たスウェットの袖と、鼻を掠める爽やかに甘い香り。
五感から支配されてしまいそうなのを制御するべく溜息をついた。
いつも何かと大好きを言う。
Aが好きそうなテレビを録画しておけば、涼介大好き。
夜ご飯にAの好きな餃子を作れば、さすが涼介、大好き、かっこいい。
その一回一回に喜んでしまいそうになるのを、ぐっと堪えている俺の気持ちも知らないで。
なのにほら、また今日も結局それが聞きたくてわざわざTSUTAYAに寄って。
「ねえ、楽しみだね？」
『そうかぁ？』
ソファで隣に座り、クッションをぎゅうっと抱きしめたAがにっこり俺の方を見て言う。
まじで。いい加減にしてくれよ。
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名乗るほどのものである - 最高です!!面白すぎます (2018年7月26日 21時) (
レス) id: fd156ce63a (このIDを非表示/違反報告)
アビ(プロフ) - 伊野尾くんのやつめっちゃ好きでツイッターからのファンなんですが、また読めて嬉しいです！ (2016年10月30日 17時) (レス) id: 64bc1d8dfa (このIDを非表示/違反報告)
つき(プロフ) - 「ぼくのもの」でした。大変失礼致しました。 (2016年10月23日 11時) (レス) id: aca4ba6b58 (このIDを非表示/違反報告)
つき(プロフ) - 「ぼくのもの。」のお知らせからやって来ました！初コメ失礼しますm(_ _)m 光くんと圭人りん、どちらもリアルでとてもキュンキュンしました(〃ω〃) 次は伊野尾さんなんですね！たのしみにしています(*ﾟ▽ﾟ*) (2016年10月23日 11時) (レス) id: aca4ba6b58 (このIDを非表示/違反報告)
sanana - キュンキュンします。 八乙女さん、かわいいですね (2016年10月22日 21時) (レス) id: b374eaf232 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：のん(@non_ohanashi)
| 作成日時：2016年10月22日 18時
