＊ ページ35
あれから。
何て連絡すればいいのかわからなくて
ただ待つだけの私。
"ごめん"
…セフンだ。
スマホの画面に表示された文字に罪悪感に包まれる。
悪いのは私なのに…。
"考えてみたけど、
やっぱり言ってくれなきゃわかんない"
"ごめん"
私が謝らなきゃいけないのに何も言えなくて。何度もセフンに謝らせて。
…私何してるんだろう。
"セフン"
"会いたい"
メッセージを送るだけ送って、
ベットにダイブ。
なんだか少し小っ恥ずかしくって布団に顔をうずめた。
『ピンポーン』
家のチャイムが鳴ってお母さんが出た。
知り合いだったのか
しばらく玄関でお喋りしてると思ったら、
「Aちゃーん？
セフン君が会いに来てくれたよー！」
「…へっ？！」
SE「お邪魔します。」
あまりに驚いてる私とは対照的に
平常心のようなセフン。
私と大して変わらない身長のお母さんの隣に立つセフンは、こんなにも背が高いのかと思わせる。
そして、
ソファに座ってる私が下からみたってわかる美形な顔。
いつ見たって、かっこいいセフン。
…はっ！！
つい見惚れてしまってる自分に気づいて
急いでリビングから部屋に案内した。
…途中、お母さんからの視線は痛かった。
SE「ごめん、突然来て。」
部屋の扉が閉まってすぐセフンが口を開いた。
また私はセフンを謝らせてしまった。
謝るべきは私で、
セフンの行動力にいつも助けられてるのに。
「ううん…嬉しい。」
SE「…なら良かった。」
少しの沈黙が訪れる。
私が、私が言わなきゃ…！
「「あのさ…!!」」
「あ、ごめっ…なんだった？」
SE「…いや、Aが先に言って？」
そうだ、私が先に言わないと。
重い空気の中、意を決して言葉にする。
「セフンあのね…この間。
嫌なんかじゃ…なかったの。ただ、ただ…」
SE「ただ…？」
「ただ…妬いちゃったの。」
SE「…え？ど、どこで？」
セフンが動揺することなんてそうそうないのに。よっぽど私は変なことを言ってる？
「私にとってセフンは…初めてじゃん？
…キスだって…。
でも、セフンは…その、初めてじゃなくって…
慣れてるのかなって思ったら、
辛くて、苦しくて…ごめんなさい。
…あの時、何も言えなくて。」
よく言い切った私…!!
想いが伝わったかなと思ってセフンをみれば…あれ？
…笑ってる？
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 735人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：S
| 作成日時：2017年10月29日 17時
