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「わっ、すみません。」
大学内で廊下を歩いていたら誰かにぶつかった。
漫画じゃないけど、私の荷物もばさばさと落としてしまって
「あ、すいません。」
申し訳なさそうに落ちた荷物を拾ってくれる人はすごくかっこいい人。
モデルさんかな？
長い指に少し食い気味になりながらも平然を装う。
「ごめんなさい。」
「いや、俺が。本当にすいま「…A？」
後ろから呼ばれた私の名前。
「ユノ？」
「やっぱりAじゃーん！こんなところで何してるの？」
「何って…移動？」
私たちの会話を聞いていたモデルさん？から小さいため息が聞こえた。
「ユノヒョン、僕は透明人間ですか？」
「え？あ、チャンミン！いつからいたの？！」
「…この人は本当に。」
「え、え、Aとチャンミナ知り合い？」
「「違う。」｣
重なった声に思わずチャンミンさん？と目が合う。
そしてニコッと微笑まれた。
…かっこいい。
「…ならどうして一緒にいるんだよー？」
「私がぶつかっちゃったの。」
「それで？」
「それでって…別に何もないけど？(笑)」
ユノが私に何を言わせたいのかわからなくて
困惑しながらチャンミンさんに救いの目を向けた。
「ただぶつかってしまっただけです。ヒョンはさっきから何を焦ってるんですか。」
焦ってる？
淡々と話すチャンミンさんの言う通りであればユノは焦ってるの？
「…何言ってるんだよ、チャンミン(笑)」
「ヒョンこそ。
たまには強引になってもいいんじゃないですか？」
そう言い残すと「じゃあ。」と去っていったチャンミンさん。
「ユノ、チャンミンさんと仲良いの？」
「え、あ、うん。大学で知り合ってね！」
「そうなんだ。すごくモテそう。」
「…やっぱり？」
「うん。だってかっこいいじゃん。
だからユノと2人並んで歩いてたら黄色い声すごいんじゃない？(笑)」
きっとすごいだろうなって想像しただけで思わず笑ってしまう。
だってユノ一人でも充分かっこいいのに。
「A！！」
「わっ、もう！急に叫ばないでよ。」
「あーはーはー！ごめん(笑)
でも…よく聞いてて。恥ずかしいから(笑)｣
「なに？」
ユノは小さく深呼吸して
「俺、Aのことが好きだ。
俺と付き合ってください。」
確かに、そう言った。
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作者名：S
| 作成日時：2017年10月29日 17時
