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大学に着き、門を過ぎるといつの間にかチャンミン君と合流してるキュヒョン。
チャンミン君は私を見つけるとニコッと微笑んでくれた。
高校同じクラスで大学も同じゼミだからね。
そしてチャンミン君の隣で、
ただ私を見るだけのキュヒョンはいつも冷たいオーラを放ってるんだ。
…
…
私が先に実験室で準備していると話し終えただろうチャンミン君がやってきた。
「おはよう。」
「おはよう。」
同じく人気者のチャンミン君とはこんなに自然に挨拶できるのに
何でキュヒョンとは出来ないんだろう。
「Aさん今日体調悪い？」
「え？あー、ちょっと。」
「…あいつすげぇ(笑)｣
「あいつ？」
「キュヒョンが今日Aさんの顔色悪いって心配してて。
俺といる時しかAさんと会ってないのにあの距離でわかるんだから。」
「そう…なんだ。」
私達は幼馴染だけど、
キュヒョンは親友のチャンミン君にもそのことを話していないはず。
だからチャンミン君がそう思うのは自然なことで。
それでも、
私の変化に気づいてくれたってことに胸が弾む。
…
…
「Aさん、図書室にある資料持って来てくれない？」
「え、」
今日の実験はまだ終わらなくて
終電ギリギリになりそうで。
こんな真っ暗なのに一人で図書室…？
そんな一人でなんて絶対無理。
私がどれだけ怖がりか…
「お、変化してきた！」
でも目が離せない状況で、必死にレポート取ってるチャンミン君の頼みを断る事も絶対無理。
「行ってきます…」
仕方がない。
私も大人になって恥ずかしいことばかり言ってられないもん。
…とは言え、怖いものはやっぱり怖い。
無駄にそこらじゅうの電気をつけて…
大丈夫、大丈夫。
そう自分に言い聞かせながら、資料のある棚に手を伸ばす。
でも届きそうで届かない…。
そうだよ、
私とチャンミン君が仕事を交代してやれば済んだ話なのに。
はぁ、私何を今更…
って、ん？ん？？
あと少しで届きそうな私の手の上に、誰かの手が…
まさか…!!
「ひいっ！！！」
「うわっ！！」
慌ててしゃがんだら誰かとぶつかって…
「いった…」
「うわー！助けて！！｣
「ちょっ！落ち着いて！よく俺の顔見て！
A！！」
「うぇ…？
…キュヒョン？」
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作者名：S
| 作成日時：2017年10月29日 17時
