俺と鷹と諸々と。【男主】

悲願の金メダル ページ30

9回裏、2アウトランナー1塁。

夢にまで見た金メダルまで、あとアウトひとつ。


先輩たちと共に、ブルペンでモニター越しに栗林くんを見守る。



『いけ.....！』


祈るような気持ちの中、日本の守護神が勝負の一球を、投じた。



「初球から打った！セカンド、送った！」

「スリーアウトーー！！」




「日本、やりました！！」







『よっ、しゃあああああ！！！！』





ブルペンから飛び出すと、マウンドにはもう皆が集まってて。


「やったぁぁぁ！！！」

「金メダルやぁあ！！」



25人全員で、強く強く抱き合った。







ベンチにいる稲葉監督に駆け寄れば、監督の目には涙が光っていて。



『監督、』

80「ん？」


『本当に、ありがとうございました』


80「っ、」

『わっ！』



俺の髪をぐしゃぐしゃにした稲葉監督は、
今まで見たことないくらい、大きな声で笑ってこう言った。



「ったく、それはこっちの台詞だよ！」






その時ようやく、



(あぁ、本当に世界一になったんだな)


って、心の底からそう思った。









H31「ヒナさーん！！」

『ちょ、栗？！下ろしてって！！』

S55「あ！俺らの真似してるー！」

C1「栗原ー！次、俺と代わって！」

S1「は？そこは俺やろ」

G6「なんや楽しそうやなぁ」

C18/B18「「(俺もやりたい....)」」



『誰か助けろよ！！』

　

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