. ページ3
----------
『っやば、もうこんな時間』
部署内がいつもの5倍はバタバタしていた今日、やっと片付いた頃には定時を2時間も過ぎていた
電気がいくつか消され、いつもより暗い社内の廊下を歩く
ここを曲がると中間さんの部署がある
もういるわけないか、期待をかき消し角を曲がるとデスクに腰掛けて後輩と談笑している中間さんが見えた
まだいたんだ、思わず上がってしまう口角をおさめていると2人の声が聞こえてくる
「最近Aさんにちょっかい出してるらしいじゃないっすか!」
「ちょっかいって人聞き悪いな」
「なんであの人なんすか?」
「んー、A全然心開かんからもうほぼ意地やな」
「え〜意地っすか?心開いたら満足しちゃったりして〜」
聞いちゃ、いけなかった。
私があまりにも心を開かないから維持になってる、だけ。
二人の会話を聞いてしまったことがバレる前に立ち去ろうと一歩踏み出すと、足元にあったゴミ箱にぶつかって大きめの音が鳴る
私はこんな時に何やってるんだ
「…え、A…!」
名前を呼ぶ声が聞こえた気がするけど、中間さんの顔は見れない。見せられない。
その場から走り出して階段をかけ下りる。
エレベーターを待つなんて考えは今の私に無かった。
119人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「ジャニーズWEST」関連の作品
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:tana科 | 作成日時:2020年2月2日 20時