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言われたことを整理しようと間抜け面こいてるAとの距離を1歩詰める。
『な、なに?』
「Aがあほで嫌いなんねやったら、嫌いな食べ物を消しゴムって答えてた小学2年生の時に嫌いなってる」
『そ、そんなん言うてた?』
「もっと言おか?4年の時は、」
『やめてやめて!』
突然の黒歴史暴露に耳を塞いで抵抗するAの手を掴んで下におろす。
「ほんで?こんなんする前に俺に言うことあるんちゃうの」
『あ、うん、え、あ、』
「あほなとこなおさな嫌われるって思うぐらいには気持ち固まったってことやと思ってええの」
『うん、や、あの』
「長い説明はええから、はよ言うて、ともが好きって」
『なー!!!!なんで全部言うてまうん!!あたしなりの考えとかさーほら!あるのにさー!!!』
「なにい、ほなちゃうん」
『ちゃうくない!!!ともが好き!!!!!』
「うるさい、本屋やで」
『はあ?!?!?!』
Aがでっかい声で叫ぶから周りのお客さんの視線が痛い。
今のはまあ俺が言わせたんやけど。
ぷんすか怒ってるAの手を握って歩き出す。
「帰ろ」
『えー!でもまだカップルみたいなことしてへんで!』
「そらさっきまでカップルちゃうかったしな」
『…ホンマや!!!』
「…今からスーパーとTSUTAYA寄って俺ん家。」
『おー!1番カップルぽいのきた!』
ぴょんすこぴょんすこ隣で跳ねてるAの手を軽く握り直す。
やっと手に入った。ここまでくるのに20年以上かけただけあって達成感と幸福感はえげつない。
絶対離さんし、居心地よすぎて俺から離れられへんようにしたんねん。Aが喜ぶことは何でもわかんねん、なんたって元幼馴染の現彼氏やからな。
手始めに今日はラランド借りてチキン南蛮作ったろ。
「今日の晩飯、」
『カレー食べたい!夜カレーがいい!』
「…なあんでやねん」
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『うわー!雨降ってきたぁ』
「俺折りたたみやったら持ってるで」
『ともって名前通り神みたいなとこある』
「あーもうほら濡れるで。隣おって」
『…えぇ?プロポーズ?ゼクシィ買いに戻る…?』
「…はあ?!ほんまあほちゃう?!(照)」
fin.
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作者名:tana科 | 作成日時:2020年2月2日 20時