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お願い ページ4

清水「どうしたの?顔色悪いよ?」

A「!」

慌てて首を振った

清水「……」

ジッと見つめられる。

清水「……何か隠してない?」

A「か……隠してない……よ」

清水「怪しい」

A「怪しくない……」

すっと視線を逸らす。

清水「……本当の事、話して。お願い」

A「……?」

清水「せっかく友達になれたのに……隠し事されるのは、嫌」

少し潤んだ目。

A「う……」

話そうか。

でも……。

清水「今のA、すごく辛そうなかおしてる。今だけじゃなくて、さっきも。私、力になれないかな……?」

目を逸らさない。

逸らせない。

A「……」

潔子には話していいかな……。

潔子なら、受け止めてくれる気がする。

でも、怖い。

清水「座ろう?」

近くにあったベンチに座った。

A「……」

清水「…」

A「……これだけは……約束してほしい……」

清水「?何?」

A「……誰にも、言わないで」

清水「……うん。分かった。誰にも言わない」

A「………私……」

清水「……」

しばらく沈黙が流れ、その後ゆっくりと口を開いた。

A「色が……見えないの」

清水「色が……?」

A「私ね……両親いないんだ」

清水「!」

A「事故……だったって。私は覚えてないけど……」

堰を切ったように言葉がたくさん出てくる。

A「いつからか分からないけど……色が見えなくなったの……赤も青も。見えるのは灰色だけ……」

清水「……」

A「……………………………助けて……」

掌を膝の上で握り締め、絞り出したような、小さな声で言った。

潔子がギュッと肩を抱いてくれた。

A「!?」

清水「…………大丈夫。私が傍にいる。
……ありがとう、話してくれて」

A「!……潔子……」

清水「もう我慢しなくていい」

その一言で、今まで堪えていたものが一気に胸の奥から溢れた。

A「ひぅ……っ!私……っ私……っ」

清水「……大丈夫だよ、大丈夫」

そう言って優しく背中をさすってくれた。

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アホ抜かせ - 心臓がもたんーーー (2018年7月18日 7時) (レス) id: a8a25086b1 (このIDを非表示/違反報告)
紗詠 - しょうゆラーメンさん» ありがとうございます!何とか進展させる事が出来ました!(汗)更新頑張ります(*^^*) (2015年5月8日 23時) (レス) id: 6bbc27748e (このIDを非表示/違反報告)
しょうゆラーメン(プロフ) - 大地さんと夢主ちゃん!進展がありましたねー!大地さんがかっこよすぎて!もう!(∩´∀`)∩夢主ちゃんとの進展もドキドキです(`・ω・´)これからも更新頑張ってください! (2015年5月8日 23時) (レス) id: 79e2aa5c6c (このIDを非表示/違反報告)
紗詠 - そ、そんな……!ありがとうございます!!嬉しくて泣きそうです……(号泣)そのお言葉で頑張れます!まだまだ至らない所はありますが、更新頑張るので、どうかこの作品をよろしくお願いします!! (2015年5月8日 19時) (レス) id: 6bbc27748e (このIDを非表示/違反報告)
しょうゆラーメン(プロフ) - とっても面白いです!色と感情を考えさせる部分もあり勉強になります!読んでいると、心が暖かくなる作品です!私にはとうてい無理かなと....(´・ω・`;)本当にリスペクトです!これからも更新頑張ってください!まってます! (2015年5月6日 22時) (レス) id: 79e2aa5c6c (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:紗詠 | 作成日時:2015年4月24日 19時

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