色の見えない彼女【ハイキュー!! 澤村大地】

想い 澤村 ページ16

─澤村視点─






浪崎が、俺達全員に打ち明けてくれた。

誰かに話す事は、すごく勇気がいる。

勇気を出して、話してくれた……。







あれ？

でも、何で俺は浪崎の事をこんなに心配してるんだろう……？





そういえば……

初めて見たときから、何かに怯えているようだった。

だからだろうか。

会ったときに気付いたら声を掛けていた。

彼女の声は、とても優しい声で、

ふんわりした雰囲気の子……

そんな感じがした。




部活の時も(スガに言われて気付いたが)、浪崎の事を目で追っていた。

浪崎はとても気が利く人だ。

今水が欲しいなって思ったら、いつも気付いて渡してくれる。

人の事をよく見てるんだなって思った。

周りの人を見て、何をすべきかいつも考えている。




遅刻しそうになった時、思わず浪崎の手を掴んでいた。

先頭で走っていたから良かったけど、

顔が火照ってすごく熱かった。

なんてことしたんだ……って頭を抱えたけど、内心嬉しかったのは誰にも言えない。






それに、あの時笑った浪崎の顔が忘れられない。

滅多に笑顔を見せない浪崎が、

笑顔を見せてくれた。

それだけで、すごく嬉しかった。






最近浪崎に会うと、胸が高鳴る。

もしかして……

この気持ちは………ッ！？

一つ目の感情→←本当は

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す