LGBTQ (ページ3)

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偽り　2 ページ3

いつから自分は女の子も男の子も性的な目で見れることに気がつ

いたんだろう。でも物心ついた時から、それが、当たり前になっ

てたから、自分では不思議と感じなかった。でも自分の両親を見

ていたときふと感じた。根拠のない違和感。

男は女を求めて、女は男を求める。それが正解なんだって。

恋人 (辰哉、歩くのはやいんだけど！)

辰哉 (あぁ。ごめん！ちょっと考え事してたからさ笑)

恋人 (他の女の子の事だったら、泣いちゃうからね？)

辰哉 (他の男の子だったらどうする？)

恋人 (えっ？どういう意味？まさか男の子好きなの？)

辰哉 (嘘だよ笑、どんな反応するか見たかっただけ笑)

本当は横切ってた男の人がなんとなく魅力的だったから。そんな

事言ったら、引かれるから言わないけど。

恋人 (ねぇ、前、歩いてる人さ宮舘じゃない？)

辰哉 (そうだね。)

恋人 (あいつさ、女も男もいけるんでしょ？それって気持ちわ

　るくない？)

同じクラスの涼太はバイセクシャルであることを公言した唯一の

男である。公言ってよりかは噂を流されて否定しなかったから確

定されたに等しい。

辰哉 (そう言うことは言わない。じゃないと俺嫌いになっちゃ

　うよ？)

こうやって話を誤魔化したり、変えたりしてる。自分を誤魔化す

ように、他人もごまかす。本当は涼太見たいに公言したい。

でも一人になるのは嫌だ。

公言する勇気はもっとない。