【HQ】雑な扱い=愛情の裏返しってわけではないらしいけどそれどころではない

47.卑下 ページ5

もうなにがどうなってるのかわからない
そもそもどこが良いのかもわからないし


「……困らせたくはないから忘れていいよ」

『…いや、忘れはしないよ
好きとかよくわかんないけど…』

「…………そっか」


孤爪くんが微笑んだ。

なにそれずるい
冷静沈着で笑うとなればゲームに勝った時くらいだと思ってた
ずるい

それからは黒尾さんや音駒の人達が遠慮なくテーブルに入ってきてみんなでご飯を食べた


でも、本気で考えなきゃいけないよな……みんな冗談で言う人達じゃないし
誰かを選ぶのか誰も選ばないのかそれすらもわかってない







＊＊



午後の練習も夕飯もお風呂も、何事もなく終わった。
…今までが濃すぎただけだったけど

もうマネズは全員寝たようだった。


今日はかなり忙しかったから恋愛について
考える余裕も無かったから良かったけど
こう、1人の時間になると悶々と考えてしまう


今までは急がなくても良かった
でももう合宿は明日で終わってしまうし
本格的に考えなくてはならないのは百も承知だけど



私は地味だし、まあ宮侑の言う通り芋だし
頭もあまり良くないし、っていうか
基本無表情で可愛さの欠片もないやつなのに何でだ？

菅原さんはあんなに褒めてくれたけど、
自分では思えないって言うか

でも



ーーー「あるある、自分じゃわかんないよねぇ
私も彼にここが好きって言われるけどわかんないよ」



…って確か雪絵ちゃんが言ってたな

なんで自分が、って卑下するのとりあえずやめよう
相手に失礼

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