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次の日、シャンクス達はつむぎにちゃんと説明しようと思っていた。
しかしつむぎはここ数日ずっと我慢していたらしくまた熱を出した。
以前つむぎはホンゴウに身体は弱い方ではないと言っていたらしい。
おそらく色んなストレスが積み重なった為に熱を出したのだと説明するホンゴウ。
あの時と比べて辛そうに息をするつむぎ。
他のクルー達はつむぎがかなり心配だったらしく、会うクルー達ほぼ全員につむぎの事を聞かれた。
それも呆れるほど多くのクルー達に。
｢つむぎは人気者だな。クルー全員に聞かれるぜ。｣
｢……いい子だからな。｣
｢ひと月も経ってねェってのにな｣
ホンゴウは良くつむぎの相談に乗っていたのでよく分かる。
自分が周りに気にかけてもらっているからか、つむぎもまた他のクルー達を気にかけていた。
時々手伝いもしているようで、分からないことや気になった事は聞いてきていた。
ベックマンは遠くからそれを見ていた。
つむぎの何か役に立ちたいと言う姿勢はずっと知っていた。
いつも笑って笑顔のつむぎがここ最近、無理に笑っている姿も気づいてはいた。
だから余計ベックマンはつむぎに申し訳なく思っていた。
｢………今回は俺たちが悪い。俺たち含めクルー全員だ。｣
｢連帯責任だなこりゃ。｣
まだ苦しそうなつむぎを自虐じみた顔で見る2人。
後はシャンクスがどうするかだ。
こればっかりはどうにもならない。
出来ればつむぎが傷つかない事を願うばかりだ。
つむぎが寝込んでから3日が経ち、やっと熱も下がりホンゴウはホッとしていた。
昨日まで本当に熱が下がらずに解熱薬ですら効かなかったため、気が気ではなかった。
熱の下がったつむぎはまだ寝息をたてているが、いつも通り変わらぬ様子だ。
目が覚めた時、すぐにでも謝って説明をしないといけないのだが、病み上がりのつむぎへの負担を考えると躊躇った。
｢ホンゴウ、つむぎはどうだ。｣
｢もう心配はいらねぇ…後は起きるまで待つしかねぇ。｣
つむぎの眠るベッドのすぐ近くでシャンクスは椅子に座っていた。
ここ数日シャンクスはつむぎの傍を極力離れずにいた。
つむぎは魘されて意識を朦朧とさせながら少しだけ食事を取り、薬を飲んで、その後すぐに眠って荒い息を繰り返す。
魘される度につむぎはシャンクスの名前を呼ぶ。
それを聞いてシャンクスは離れるに離れられなかったのだ。
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作者名：こゆん | 作成日時：2022年9月2日 19時
