二人のキョリは40cm -2-【江口拓也】

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「今連絡してみてもいい？」


「お願いします！」



するとすぐに、なんとも言えないゆるさのスタンプが届く。


くすりと、笑って私も同じように返した。



「え？なんで持ってるの？」



それは、江口さんが描いた絵のスタンプ。

私は江口さんのファンなので当然のように持っていた。



「言ってなかったんですけど、私、江口さんのファンで…」


「ええ！(笑)嘘でしょ！」


すると、またスマホが震えた。


通知は江口さんからのスタンプだった。


開くと、私の主演したドラマで制作された、私の驚いた顔とびっくりという文字が入ったスタンプだった。


「俺もAちゃんのスタンプ持ってるよ。ファンだから。」


画面と江口さんの顔を交互にみる。


「嘘だあ！！」


「ほぉんとだってえ！宏太朗が飲みに行こうって誘ってきたんだけど、今日はだめ。うちに来るならいいよって言って、リアルタイムで宏太朗とドラマ観たんだから！」

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