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桃の香りがフワフワと漂う…
とても静かな朝…
そう…とっても静かな朝
私が兎に戻ってから3日目。
白澤様はわたしが兎に戻ってしまったのを知ってから、女遊びがピタッと止まった。
むしろ、真面目に働きだした。
どんな風の吹き回しか知らないが、私的には調子が狂う。
と、言っても。
私はもう兎。
白澤様とは関係ない。
店前をうろちょろしていると、桃太郎くんが店から出てきた。
足元に行くと、ニコッと笑ってしゃがんだ。
桃太郎「おはよう、Aちゃん。調子はどうっすか?」
喋ることが出来ない私は、返事の代わりに走り回って元気なことを伝える。
桃太郎「元気ってことっすねw今から地獄に行くけど、一緒に行く?…どーせ、ここにいたらサボるんでしょうから…」
まぁ、そうだね←
桃太郎くんは私を抱え地獄に向かった
今日も地獄は悲鳴と活気に溢れている。
ついたのは閻魔殿。
なんでも、閻魔様が体調を崩してしまったらしくて薬を届けにきたのです。
シロ「ん?あ!桃太郎ー!」
桃太郎くんを見つけ、シロくんが走ってくる。
シロ「久しぶりだね!桃太郎。…その兎は?」
桃太郎「Aちゃんだよ、よいしょ…」
桃太郎くんは私を下ろすと、閻魔様相手にシバキ回している鬼灯様の所に歩いていった。
閻魔様は体調が悪いというのに…
あんなにシバかれて大丈夫でしょうか…
シロ「Aちゃん!元気だった?もどったんだね!」
あぁ、シロくんが羨ましい…
私も芥子さんのように喋ることができる兎なら…
シロくんは返事をしない私を見て不思議そうにしていたが、私が喋られないのを理解すると「きて!」と言って出口へ歩き出した。
しばらく歩いていると、シロくんは止まり、振り向いた。
そこに居たのは、あの科学者の老人だった。
・
・
・
白澤side
Aちゃんが兎に戻ってから数日たった。
兎に戻ってハッピーエンドのはずなのに、なんだかぽっかり穴が空いたみたいに寂しい。
花街から酔って帰ってきて来ても、Aちゃんが水を持って出てくることはない。
どこにいるんだろうと探すと、1匹で月を見ていた。
Aちゃんはかぐや姫だったのかもしれない。
あの満月の夜。やけに月が似合うし、色っぽいAちゃんを見て、すごくドキドキした。
Aちゃんは、兎に戻ったんじゃなくて月に帰ってしまったんだ。
…そうに違いないよ…
つづく
ーーーーー
ふぉうっ!
皆さんついてきてますか?!
まだまだ暴走はとまらねぇ!!
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スイレン - 鬼灯様がいいです (2018年4月26日 15時) (レス) id: 378d86b402 (このIDを非表示/違反報告)
桜餅 - 完結おめです!Twitter見ました!絵めっちゃ上手かったです!続編も楽しみにしてます! (2018年3月2日 19時) (レス) id: e9fc24fe4d (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - 箱庭さん» 報告ありがとうございます!全然大丈夫です!みてほらえて、しかも報告してくださっただけで天に昇る気持ちです!← (2018年2月28日 19時) (レス) id: 308808e45c (このIDを非表示/違反報告)
箱庭 - ツイッター見させていただきました!とても素敵な夢主ちゃんですね(*´∀`*)その画力、私にくださ((( ツイッターやってないからフォロー出来ないのが悔しいです(  ̄っ ̄)ムゥ (2018年2月28日 17時) (レス) id: fa04fbd203 (このIDを非表示/違反報告)
さくら(プロフ) - 箱庭さん» 想いが伝わりました!!書いてる自分もワクワクしています! (2018年2月27日 22時) (レス) id: 308808e45c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さくら | 作成日時:2018年2月4日 23時