好きになってはいけない【D.S】

11.事情 ページ11

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重岡side

今日は山本の事情を聞こう。


重「山本､朝ごはんやで。」

「先生...朝ごはん...食べても良いんですか？」


え？...
朝ごはん食べるのは当たり前と思っとった。


もしかしたら...

しゃーない一か八かで聞いてみるか...


重「なぁ、山本...
お前...家に居るときちゃんと飯食ってたか？」

「いいえ...
お昼御飯しか食べてません。」


！！改めて山本一家をひどい家だと思った。


重「それは、なんでなん？」

「朝と夜は両親がいます。
でも、お昼は両親は仕事でいません。
両親が居ない間は私の自由です。」

重「料理...運ばれてきーひんの？」

「お母さんは、お父さんとの二人分しか作ってません。
私のなんて作ってないですよ。

それに、平日のお昼はパンとか食堂とかで食べるんですけど...
最近それもないですね...
金欠なんで。」


山本の話を聞いて胸が締め付けられるくらい苦しかった。
何でこないもええやつが虐待何てされなアカンの？
気づけば俺は、山本を抱き締めていた。


「先生？どうしたんですか？」

重「大丈夫､大丈夫やから！」

「先生...私...ずっと...ｸﾞｽﾝ...怖かった...

信用できる友達も居ない...流星は唯一の友達で、信用できるって思った。

でも、先生が抱き締めると､凄く安心するんです。

だから、先生...
信用しても良いですか？」


山本は相当追い詰められとるんやな...
って思った。

せやから、俺が山本を...
いや...
Aを守ってやらなあかん。


重「俺は、決してお前を裏切ったりせぇへん！
逆に俺は、お前を守る！だから、信用してくれ！A」

「...ッ！先生...ｸﾞｽﾝ...ありがとう...ﾋｯｸ．
でも、先生...名前？」

重「二人でおるときな。」


そう言ったらAが抱きついてきた。


「じゃあ、私も先生と二人で居るときは、先生なしでも良い？」

重「ええけど...」

「何て呼ぼっかな〜...
ねぇ、何て呼んで欲しいですか？」

重「大毅((ﾎﾞｿｯ」

「なんですか？」

重「大毅って呼んで欲しい。
後、二人で居るときは敬語やめて欲しい。」

「う〜ん...分かった！二人だけの秘密ね！
大毅。」


ﾄﾞｷｯ)


やべ、好きな人に下の名前で呼ばれたらドキッてきた。


重「ほら、朝飯食うで！」

「あ！ちょっと！置いてかないでよ。」


そこで、Aは久し振りに朝ごはんを食べて
一杯可愛い顔を見してくれました。

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