母親 ~LT side ページ22
美波ちゃんが持ってきたのは、ぼろぼろの若干焦げたアルバム。あれ？焦げてる？何だろう？と僕らが顔を見合わせていると、彼女は話し始めた。
美波『雰囲気で分かってるかもしれませんが、私たちの家は企業を経営する…そういう家です。本来、というかこの家の慣例に従うならば、私もAも違う学校に行っているはずです。会社の跡を継がなければならないから。』
CM『つまり、跡継ぎにはならない…ってことですか？他に候補者でも？』
美波『いいえ、私たちが選択したんです。他に候補はいません。
私は中学に入学したあと決めたけれど、Aは小5のときです。
だから私は高校から、Aは中学から違う学校に。
私が決めた理由は、やりたいことがあったからです。今芸術系の大学に通ってるんですが、舞台とか…そういうことがやりたかった。私もバレエを習っていたし。
でも、Aは違った。』
KB『…何が』
美波『実は、私たちの両親は亡くなっています。私が6歳だったからAは2歳のときかな。
亡くなる前から両親は忙しくてなかなか会えなかったけど、とても優しかったんです。もちろんAはほとんど覚えていません。
それから、母親代わりが来たんです。いや、私にとっては母親代わりだったけどAにとっては本物の母親だったんだと思います。
その人は祖父が社員の中から母に似ている人を選んだらしいのですが、その…雇われた母親でした。
両親と同じように会える回数も少なかったのは、彼女が普通に仕事をしていたからと後から知りました。
私は小さい頃本当に引っ込み思案で大人しくて、今とは正反対の性格だったからか…何も言えませんでした。祖父に
何故お母さんは帰ってこないの？
いつまであの人はいるの？
と思い切って聞いたときも、お前たちのためだと言われて納得できないのに黙ってしまうくらい。
Aは彼女…お母さんが大好きで、褒めてもらうのが嬉しくて、小さいころから何でも頑張ってました。今Aがこんなに優秀なのもその影響と言えるくらい。
でも、Aが小5のときにそれは壊れたんです。』
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 44人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ひとみ(プロフ) - 心中、お察しします。むか〜しから、あきらめ続けてきてます。H.O.Tしかり、神話しかり、東方神起、SJ…………。残って？頑張るメンバーを応援し続けます。受験、頑張って下さいまし。応援してます。 (2014年10月13日 17時) (
レス) id: 0a71c6490f (このIDを非表示/違反報告)
ひとみ(プロフ) - お久ですね。素敵な経験されてきたんですね。良かったです。 (2013年4月7日 23時) (レス) id: c5f7ec2a09 (このIDを非表示/違反報告)
あな(プロフ) - 自分でも良い経験ができたし、イギリス大好きになっちゃったので、この話にもイギリスが頻出するかもしれません。ｗｗではみなさん新生活もスタートした方もいて大変かと思いますが、頑張ってください(^-^)/ (2013年4月7日 23時) (レス) id: c331845a68 (このIDを非表示/違反報告)
あな(プロフ) - 約二ヶ月ぶり…本当にだめですね私。笑 このお話も実はかなり前にできてたｗｗｗ二月の試験からなかなか忙しく更新できなくてごめんなさいｐｑあ、そういえばわたくしイギリスにホームステイして参りました！向こうは若干異常気象で雪が降ってめちゃくちゃ寒かった。 (2013年4月7日 23時) (レス) id: c331845a68 (このIDを非表示/違反報告)
ひとみ(プロフ) - ファイティンp(^_^)q 気長に待ってます(^_−)−☆ (2013年1月27日 0時) (レス) id: c5f7ec2a09 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：あな | 作成日時：2011年11月9日 23時
