僕の可愛い後輩たち01(HP番外編) ページ12
最近僕には楽しい後輩が出来た。
その子は二個年下のグリフィンドール生、セレナ・ウィンクルム。
容姿端麗、頭脳明晰と天が二物も三物も与えたような子だが、その実、驚く程に変わり者だ。
死の呪文の反対呪文を探している人なんて、きっとこの子くらいのものだ。
僕は無意識にそんな彼女に惹かれ、図書館を訪れることが多くなっていった。
今日は会えるだろうか……そう思いながら。
「あ、いた」
部屋の片隅、窓際の席に目当ての女の子は座っていた。
その眉間には似つかわしくないシワがより、その姿にどこかの魔法薬学の教授を何故か連想させた。
「やぁ、セレナ。調子はどう？」
「セドリック……残念ながらまだ見つかってないわよ」
つっけんどんに返すセレナはやっぱり面白い。
他の女の子ならすぐに黄色い声を上げて僕に微笑むのに、セレナは一度だけ僕に視線を寄越してすぐに本に視線を戻すのだ。
そんな彼女の傍には禁書が数冊積み重なっており、セレナはその本の内容を必死に書き写していた。
彼女はまだ四年生、禁書を見れているのは彼女の日頃の行いによる特権だろうが、借りる事は出来ないようだ。
「セレナ、僕が代わりに借りてあげようか？」
「っ、本当！？」
「その代わり少し付き合ってよ。外のベンチでも……」
セレナは僕のお願いに喰い付き、山になった禁書をすかさず僕に渡して机の上を片付け始めた。
「ーーーそれで、何かあったのかしら？」
「ああ、実はさーーー」
少し肌寒い中、僕たちはベンチに座って他愛のない話をし始めた。
セレナはただの世間話と分かるや否や、気を抜いて僕の話にころころと表情を変え、そうして仲睦まじく過ごしていると……。
「セレナ、何してるの？」
「ハリー！」
やって来たのは彼女の騎士、ハリー・ポッター。
常に傍にいて、彼女に熱い視線を送り続けながらも奥手な生き残った男の子。
そんな彼はセレナには優しく微笑みながら、その優しげな緑色に赤い炎をチラつかせて僕を見ていた。
「やぁ、ポッター」
「どうも」
嫉妬心を前面に出しながら僕を見る彼に、僕は笑いそうになるのを堪えながらセレナに視線を移すと、ちょうど彼女の髪に枯れ葉が落ちてきた。
「セレナ、動かないでね」
「えっ……？」
僕はそう言うと、わざと彼女の腕を引き抱き寄せると、髪に絡まった枯れ葉を掬いとった。
なすがままのセレナと、開いた口が塞がらないハリー・ポッター。まだまだお子様には刺激が強すぎたのかもしれない。
「枯れ葉、付いてたよ」
「普通に取ればいいだろ！」
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れい - レンさん、嫉妬するハリーも、意地悪するセドリックも、二人の様子に困惑する主人公ちゃんも、超可愛いかったです♡ずっと読み返してるぐらい大好きになりました！ (4月13日 8時) (
レス) @page13 id: d760ec90d4 (このIDを非表示/違反報告)
レン(プロフ) - れいさん» れいさん、コメありがとうございます。嫉妬系がいかに難しいか痛感しましたが書いていて楽しかったです。お気に召していただいたか分かりませんが、再リクお待ちしております！ (4月13日 8時) (レス) id: 38d4befbfc (このIDを非表示/違反報告)
れい - レンさん、ありがとうございます！ハリーの嫉妬が大好物なので、リクエストを答えてくれて凄い嬉しいです！もしかしたら、また、リクエストするかもしれないですが、そのときもよろしくお願いします！ (4月12日 14時) (レス) @page13 id: d760ec90d4 (このIDを非表示/違反報告)
ルーエ(プロフ) - リクエストを承諾して頂き本当にありがとうございます！！最高のお話でした！！ (1月24日 23時) (レス) id: 69c4e7e541 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：レン | 作成日時：2022年10月7日 20時
