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奇 縁. ページ3






「…何コレ」



中原中也の部屋に案内され、ドアを開けば___紙のタワーしか見えない。今にも崩れそうなものから、もう崩れてぐちゃぐちゃなもの迄ある。近くにあった紙を数枚見ればポートマフィアにとっての敵組織の資料や報告書、一ヶ月後に実行される計画迄の様々なものであった。





(きっと忙しいんだろうな……)


数枚を元に戻して自分の荷物が何処に有るかを探そうと思い、通り道的な所から足を踏み入れた。いまいる所は作業部屋、執務室と言ったところだろうか。


「あ、あった」


山積みの紙の隣に小さなアタッシュケースがあった。それを取ろうとゆっくり当たらないように進んでいった。


「お、もうすこし……うっ、!?きゃっ!!」




ドザザザザァ。

その音と共にアタッシュケースの隣にあった山積みの紙が当たったのだろう………雪崩れてきた。




「……先ずは掃除、ですね」




次いでに置く場所とか資料とかの内容を覚えれば役にたつかもしれない、そう思い掃除をし始めた。







*


4時間と02分後






「ふぅ……腰が、ア“ァ」


まさか寝室まで、紙の山とは。
これは中原様はヤバい人なのか(失礼)。
中原中也の資料は一度見たが、汚い部屋をつくる人では無さそうだった。彼の服は有名な老舗メーカーだったから、汚い部屋に放置するはずがない。部屋に香水の匂いもするから毎日付けている、つまりきっちりしていて…………

すると、開けっぱなしになっていた部屋のドアのノックが後ろから響いた。



_____「はっ、婆さんどうした?考え事か?」

「____っ!!!!!?」





その眼は瑠璃色で。
耳にかけた髪は美しく。
口角を上げた奥には意地悪さ。
香水の匂いは危険な香り。




______中原中也、だ。







「おいおい驚く事はねぇだろ。”敵”ながら部屋の掃除してくれるのは嬉しいが……」

「いぇ、敵では……っ〜〜〜!?」





気付けば天井を仰いでいた。睨む眼は深くなり、吐息も深くなり。自分の手を圧迫する力は強い、………腕は相当のもの、か。




「手前、誰の遣いで来た?」

「…敵では有りません」

「さっきも言ってたな……じゃあ、言い方を変える、」






_______手前は誰だ?








強くなった力はそろそろ骨が折れる迄の圧で、この儘耐えることもできるが敵ではないのは自分が一番分かってる。
だから、慎重に口を開いたのだ。







____「私は、貴方を護る為の“モノ”です」

名 前.→←茶 会.



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設定タグ:文豪ストレイドッグス , 太宰治 , 中原中也   
作品ジャンル:恋愛
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ゆづ林檎(プロフ) - 中也さんがイケメン!!! (2017年3月24日 19時) (レス) id: 1f545d79a3 (このIDを非表示/違反報告)
りんご - 続きが読みたい病にかかってしまった (2017年3月23日 23時) (レス) id: 0e268ef785 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:檸檬 | 作成日時:2017年3月8日 0時

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