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グレンがこちらに来る
私の存在には気づいていないようだ
気づいてたら避けるだろうしねぇ
どうやら私はグレンに嫌われているらしい
別に何にもやってないのに
私はグレンに向かい、ひらひらと手を振る
するとやっと彼は私に気づいたようで、顔を歪めた
そしてそのまま方向転換し、違うところへと行ってしまった
えー、それは酷くない?
けどそっちには深夜がいるから、意味ないと思うけどなぁ
そう思い彼の姿を目で追うと、案の定、深夜に絡まれていた
深夜は何かグレンに言うと、彼に拳を向けた
瞬間、周囲の生徒たちが彼らに注目する
深夜はそれほどこの学校では注目されており、実力もクラスの中では群を抜いていた
深夜が、動く
拳に呪詛が渦巻く
本気でグレンを殴るつもりだ
きちんと反応しなければ死ぬだろう
それほどの威力はある
グレンの方を見ると、彼はうんざりとしたように顔を顰めていた
だが、動く気配はない
あの攻撃を受けるつもりらしい
私はそれに、笑みを引き攣らせる
それから、
「あの、馬鹿っ……」
全速力で彼らの元へ向かい、グレンの体を押す
深夜の方を見ると、もう目の前まで拳が迫ってきていた
もうこの攻撃を止めれないのだろう
深夜が焦ったような表情を浮かべている
防御をする時間がなかったので、拳をそのまま横腹で喰らった
骨が折れる、嫌な音がした
体が宙に舞う
少ししてから、体を地面に打ち付ける
相当高く飛んだのだろう
深夜が、
「うっそ〜。A、大丈夫?」
驚いたような顔でこちらを見下ろす
私は体を起こし、笑って答える
「あはは、大丈夫……」
そこで口から血を吐く
痛みはないが、損傷は激しいらしい
これ、バレたら二人に怒られちゃうなぁ
美十と五士こちらに駆け寄ってくる
「せ、先生‼A君が口から血を吐いています⁉」
「A、あまり動くなよ。怪我が……」
彼らの言葉を聞き、教師が慌てて言う
「だ、誰か医務室に連れて……」
が、遮って言う
「大丈夫ですよ、一人で行けますから」
「しかし……」
「次の授業は医務室で休むので、お願いします」
私はそれだけ言い、彼らに背を向ける
そしてそのまま医務室へと向かった
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もちもち - 依鶴さん» コメントありがとうございます！ご期待に添えれるかはわかりませんが、頑張ります！ (2017年2月25日 18時) (
レス) id: 0767b2f3df (このIDを非表示/違反報告)
依鶴 - プロローグから惹き込まれました！とても楽しみにしてます！ (2017年2月24日 16時) (レス) id: b2da2b82b1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もちもち | 作成日時：2017年2月22日 14時
