おまけ3. ページ17
※お風呂のお話。
『ﾐｬｳ…(カタカタ)』
「観念しろやA」
『ﾐｬｳ…ﾝﾆｬｱｱ(や…嫌ですぅうう！！！)』
「アカン！そっち行ったで大先生！」
「任せろy『ﾌｼｬｰ!』いったぁあああ！！！」
私を捕まえようと腕を振り上げた大先生の脚に思い切り噛みつき怯んだ隙に足の間を潜り抜け脱衣所へと逃げ込む。
このまま外に出てしまおう！
そう思ったのだが。
「フーン甘いぜ！」
『ﾐｬｱｯ?!(えぇっ？！)』
ダクトから降りてきたゾムさんが私を取り押さえ呆気なくぶらんと宙ぶらりんにされる。じたばたもがいても先陣を切る軍人、抜け出す事は叶わなかった。
「ゾムナイス！さぁA、ええ子やから大人しくしててな」
『ﾐｬｵﾝ！ｳﾆｬｱｱ！(嫌です！離して！)』
ゾムさんが私の身柄をトントンさんに渡すと風呂場に連れ戻され湯の入った桶に降ろされる。
猫になって初めてわかった。猫が濡れるの嫌いなの、毛がベッタリと体に張り付いて気持ち悪いんだ。
『ﾝﾅｧ…(気持ち悪い…)』
「ええ子にしててな」
濡れてしまったので諦めがつき、私はコートを脱ぎいつもより軽装のワイシャツ姿のトントンさんにシャンプーされ始めた。
※※
「気持ちええか？」
『…ﾝﾅｧ(まぁ、それなりに)』
「濡れるとモップみたいやな」
「俺のイフリートもこんな感じやで」
めっちゃ細くなんねん、とケラケラ笑うゾムさん。この気持ち悪さを思い知らせたいが、今の私は無力に洗われているので無理だな。
「痒いとこはないですか〜」
『ﾝﾐｬ(ここです)』
「…A賢すぎひん？片腕上げたで」
右手を上げればええ子やなと大きな手が右手を指で優しく洗っていく。温かい。幸せだなぁ。
『…ﾌﾐｬ』
「ちっこい手やなぁホンマ」
『ﾆｬﾝ(肉球好きですねトントンさん)』
ぷにぷにと感触を堪能した後トントンさんはゆっくりお湯をかけて泡を洗い流してくれた。
「トンちもAちゃんもお疲れさん」
「よし、後はタオル…」
ぐっしょり濡れて、気持ち悪い
『…ﾆｬｳ』
「あ、ちょ、Aストップ！」
「「へ？」」
ゾムさんが焦った声を出すも気にせず
『…！(ブルブルっ！)』
「「「ギャーッ！」」」
体についた水滴を払う様に思い切りブルブル身体を震わせた。
案の定その水滴は三人を襲い、無事びしょ濡れになったとさ。
(やったなぁA…w)
(俺らも風呂入るかぁ…)
(イフリートよりはまだマシやな！)
(ﾐｬｳ(死なば諸共、です))
.
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ジーナ(プロフ) - 久しぶりに小説で泣かせられました、、、読んでいると、うちの6代目のネコちゃんを思い出します。 (2021年6月2日 13時) (
レス) id: 5d4a55a6f3 (このIDを非表示/違反報告)
ルクテ(プロフ) - 癒されると思ってたから、突然の展開に感動して大泣きしました(T-T) 黒瀬さんの作品大好きです！続編希望です!! あと、よければ合作とk((ﾅﾝﾃﾞﾓｱﾘﾏｾﾝ (2021年6月2日 0時) (レス) id: 05a910269c (このIDを非表示/違反報告)
桜華(プロフ) - あぁぁ、、、悲しい、、大泣きしそうになっちゃいました、、。いやでも、勇敢な夢主さんですよ、、大切な人を守るために命をかける。きっと、来世は幸せ者でしょうね、、、！！ (2021年6月1日 23時) (レス) id: 1bda5ccdb4 (このIDを非表示/違反報告)
ウルフグリーン(プロフ) - 泣きたかったけど、勉強中にこっそり見てたので、泣ける暇がありませんでした。感動しました。続編希望です！ (2021年6月1日 19時) (レス) id: cfbc218aad (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - うっ…お恥ずかしながら大泣きしました…！もういい話過ぎてっ…！すごい大好きです！！！続編…めっっっちゃ読みたいです！お願いします！ (2021年6月1日 18時) (レス) id: 71bc8f54f4 (このIDを非表示/違反報告)
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