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散歩に連れてきたイフリートが急にどこかへと走って行ってもうた。なんやろ、餌でも見付けたんかな。
イフリートは俺が飼っとる狼で、ちゃんと餌をあげてるんやけど足りひんのかたまにこうして散歩中に動物を見付けては食ってまうんよな。誰に似たんやろ？
なんて思いながらイフリートの後を追いかければ、イフリートの手元にボロボロの黒い毛玉がぐったりしていて。
「！イフリート待て！」
咄嗟に叫べば大きく開いていた口を閉じゆっくり下がる。ええ子やけど、そもそもこんなちっこいの殺したらアカンやろ。
膝を着いて小さな顔の前に手を当てる。良かった、まだ息しとる。
「イフリート…拾い食いはアカン言うとるやろ」
「キュゥ…」
「今度飯の事ひとらんに相談しとくから、もうやったらあかんぞ」
そう言えば耳を下げて頭をグリグリ押し付けてくるイフリート。反省出来てええ子やな。うん。
「さて、と…んじゃ、行くか」
辛うじて息をしている小さな毛玉を抱き上げ極力揺らさないよう散歩を切り上げ城へと戻る。
「なぁトントン、タオルと動物に使える薬とか知らん？」
「は？…って、どしたんその子」
「イフリートが食おうとしててん。慌てて止めたんやけど怪我酷くてな」
通りがかったトントンにそう相談すれば「待っとれ！」と素早くタオルと消毒薬、包帯と割り箸を用意し近くのグルッペンの部屋へと連れてきた。
「は？何しに来たお前ら」
「グルさんが仕事サボらんよう見張りとこの子の手当や。部屋近かったからな」
部屋の主はトントンを怒らせたのか椅子に縛り付けられて書類を捌いていた。そして状況を知るや否や、クッキーの空き缶がそこにあるからタオルを敷いてベッド代わりにしてやれと言った。
「わかったわ。ゾムはあとミルク持ってきてくれへん？」
「ん」
テキパキと治療していくトントンの指示に頷き、俺は部屋を出て食堂へと向かった。
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ジーナ(プロフ) - 久しぶりに小説で泣かせられました、、、読んでいると、うちの6代目のネコちゃんを思い出します。 (2021年6月2日 13時) (
レス) id: 5d4a55a6f3 (このIDを非表示/違反報告)
ルクテ(プロフ) - 癒されると思ってたから、突然の展開に感動して大泣きしました(T-T) 黒瀬さんの作品大好きです！続編希望です!! あと、よければ合作とk((ﾅﾝﾃﾞﾓｱﾘﾏｾﾝ (2021年6月2日 0時) (レス) id: 05a910269c (このIDを非表示/違反報告)
桜華(プロフ) - あぁぁ、、、悲しい、、大泣きしそうになっちゃいました、、。いやでも、勇敢な夢主さんですよ、、大切な人を守るために命をかける。きっと、来世は幸せ者でしょうね、、、！！ (2021年6月1日 23時) (レス) id: 1bda5ccdb4 (このIDを非表示/違反報告)
ウルフグリーン(プロフ) - 泣きたかったけど、勉強中にこっそり見てたので、泣ける暇がありませんでした。感動しました。続編希望です！ (2021年6月1日 19時) (レス) id: cfbc218aad (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - うっ…お恥ずかしながら大泣きしました…！もういい話過ぎてっ…！すごい大好きです！！！続編…めっっっちゃ読みたいです！お願いします！ (2021年6月1日 18時) (レス) id: 71bc8f54f4 (このIDを非表示/違反報告)
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