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『…トンちゃん』
「…すまん、やり過ぎたわ」
『ううん。ありがとうね』
私室へ戻されベッドに降ろされる。
トンちゃんは怒りに身を任せていたとは言え身分を弁えず行動した事を悔いたように頭下げた。
『トンちゃんカッコよかったよ』
「…ホンマ？」
『うん。それに、嬉しかった』
大きな右手を両手ですくい頬に寄せる。
おっきい手。
いつも守ってくれてありがとうね。
『トンちゃん大好き』
「…ッ！」
そうはにかめば顔があっという間に真っ赤に染まる。
え？え？とワタワタし出す様は先程カッコよかった騎士様とは思えない程だ。
「あ、あんま、っ揶揄うんやない！」
『揶揄うつもり無いよ？』
くふふ、と口元を抑えて笑えば「そういうとこや！」と唇を尖らせた。
「ったく…ホンマお転婆な姫さんやな…」
何かあっても知らへんぞ？とトンちゃんはブツブツ言いながらそっぽを向く。
『？でももし何かあっても守ってくれるでしょ？』
そう言えば
「せやけど…あぁもう！ホンマしゃーない子やな！」
と、大きな両手が頬を包み上を向かされる。
そしてそのまま暗くなった、と思えば小さくリップ音が鳴り響き。そして気が付けば整った顔が目と鼻の先にあって。
『…トン、ちゃ…』
「…俺やって男やねんからな？」
___
耳元で囁かれた言葉に、彼の顔に浮かんでいた熱がぶわっと私の方へと広がっていく。
『と、トンちゃ、待っ』
「なら何て言うんやっけ？」
『ごめんなさい！！！』
素直に謝れば「ん」と手から開放される。手で顔を仰いでも熱は全く引きそうになかった。
『ゔー…熱い…』
「これに懲りたら程々にしいや？」
『はーい』
「…はぁ。A」
いつもはちゃん付けの名前呼びが呼び捨てになり、頭の上の耳がぴょこっと震える。
「…俺らはAを守る為に何でもする。やけどそれ程皆、Aを想っとるからなんや。わかってくれるよな？」
真剣な深紅の瞳に小さく頷く。
そうすれば小さく笑みを零し、彼は私の手を取り甲へと唇を押し当てた。
「"…Посвятите это тело вам"」
『…ッ』
なんて言ってはトンちゃんは手を離し、足早に部屋を出ていってしまった。
『…か、カッコよかったなんて言ってあげないんだからーっ！』
我が国の騎士様は、どうやら兎姫に一途らしい。
---
Посвятите это тело вам…ロシア語で「この身を貴女に捧げます」という意味です。
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すみれいん(プロフ) - 黒瀬さん» 猫ちゃん！大丈夫です！すみません、中々御相手が決めれなかったので助かります！ (2022年1月19日 19時) (
レス) id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
黒瀬(プロフ) - すみれいんさん» リクエストありがとうございます！御相手の表記が無いので、問題なければ猫ちゃんになっちゃって、御相手sypとなりますがよろしいでしょうか？ (2022年1月19日 12時) (レス) id: 3a76da62a7 (このIDを非表示/違反報告)
すみれいん(プロフ) - リクエストと言うかもし見れるなら見てみたいなぁと言うのが、メンバーの属している獣になっているのを少し見てみたいなぁと思います！兎ちゃんのお話好きなので本編も何回も見てます! (2022年1月17日 9時) (レス) @page49 id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
桜の穂 - あぁ”…好きです!更新頑張ってください! (2022年1月7日 15時) (レス) @page42 id: f612835adc (このIDを非表示/違反報告)
tubin - こんにちは！ (2022年1月5日 8時) (レス) id: f053091504 (このIDを非表示/違反報告)
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