09.子犬のような君 zm ページ21
※本編終わった頃のお話
「ここから少し離れたB国が他国に侵攻された。直ちに迎撃に向かってくれ」
グルさんが久しぶりの戦争だとウキウキしながら作戦を伝達する中暗殺部隊隊長のゾムは冷血な目で「わかったわ」と踵を返して部屋から出ていった。
『…戦争なの？』
「そうですね。でも大丈夫、皆さん強いですし誰も死にませんよ」
『…うん』
パパの言う事は確かだ。皆強いし負ける訳が無い。それは私でもわかっていた。
だけど一抹の不安は拭えずなんだか胸がモヤモヤした。
『私にもなにか出来たらいいのに』
こんな足じゃなければ一緒に行くおじさんのお手伝いとかもできたかもしれないのに。
「貴女は私と一緒に皆を出迎えるのがお仕事です」
『…うん』
優しいパパはそうやって頭を撫でてくれた。
窓の外、B国のある方角にはうっすらと黒煙が空へと上がっていた。
※※
戦争開始から丸一日。パパの言う通りウチの国は圧倒的力で迎撃完了したらしい。なんでも暗殺部隊が攻め入ったのをキッカケに一気にカタがついたのだとか。
『じゃあゾムが帰ってきたらめいっぱい褒めてあげないとね』
「犬じゃないんですから程々にですよ？」
苦笑したパパは帰ってきた負傷者を手当する準備をするべく医務室へと向かっていった。その一方で私は杖を使いゆっくり歩き皆を出迎える準備を始める。
そしてやがて見慣れた緑のフードが目に入り、他の待機していた部隊の人達と出迎えようとしていたその時。
「____」
『…ッ！待って、みんな』
鋭い殺意に思わず他の部隊の人達にそう号令する。皆は普段大人しい私がそう叫ぶのが珍しかったからかその通りに止まり、そしてその殺気に気付くと顔を青ざめさせカタカタ震え出した。
『(やっぱり普通の人達にゾムの殺気は強過ぎるか)』
私は慣れてしまったから平気だけど普通の兵士達には重すぎるはず。
そう思った私は杖をつきながらそっとゾムに近付き頬に手を伸ばした。
『…ゾム』
「…ッ」
だけどその手が触れる前に手首を強く捕まれ引き寄せられる。
そして首に思い切り噛み付かれると、フーッフーッと興奮が冷めない様子で私を抱き上げそのまま走り出した。
「A様！」
『だい、じょぶっ』
おじさ…ペ神と書記長に連絡を！
まだここに戻らない人達に連絡するよう伝えれば兵士達は慌てて動き始め、それを見た私は安堵の溜息をつきながらゾムの部屋へと押し込まれた。
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すみれいん(プロフ) - 黒瀬さん» 猫ちゃん！大丈夫です！すみません、中々御相手が決めれなかったので助かります！ (2022年1月19日 19時) (
レス) id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
黒瀬(プロフ) - すみれいんさん» リクエストありがとうございます！御相手の表記が無いので、問題なければ猫ちゃんになっちゃって、御相手sypとなりますがよろしいでしょうか？ (2022年1月19日 12時) (レス) id: 3a76da62a7 (このIDを非表示/違反報告)
すみれいん(プロフ) - リクエストと言うかもし見れるなら見てみたいなぁと言うのが、メンバーの属している獣になっているのを少し見てみたいなぁと思います！兎ちゃんのお話好きなので本編も何回も見てます! (2022年1月17日 9時) (レス) @page49 id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
桜の穂 - あぁ”…好きです!更新頑張ってください! (2022年1月7日 15時) (レス) @page42 id: f612835adc (このIDを非表示/違反報告)
tubin - こんにちは！ (2022年1月5日 8時) (レス) id: f053091504 (このIDを非表示/違反報告)
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