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「ほい、あーん」
『あーむ』
中庭のベンチに腰掛けちっこい体を膝に乗せる。そのままアイスを掬って小さな口に運んでやればあむあむ動いたあと再び開けた。
なんか雛鳥に餌やっとる気分やわ。
『…んま』
「俺も食べてええか？」
『んっ』
頷いてくれたのでスプーンで掬って自分の口に運ぶ。バタークッキー＆クリームチーズ…めっちゃ美味いやんけ。
「んま！これ美味いな」
『うん』
ひと口食べた後にAの口に運んでやろうとすれば首を振ったので、どうしたのかと頬をなでる。
『あと、たべていーよ』
「ええの？」
『ん』
俺に寄りかかってすんすんと外の風の匂いをかんじるA。ずっと部屋におったから気分転換になっとるとええんやけど…
のんびり負担にならない程度に外でボーっとして、ひとらんが育てた花を鑑賞して、溶けていくアイスを堪能する。
「ごちそーさん。…そろそろ戻ろか」
『…ん』
ぐずらなくなってきたし大人しくなってきたから眠くなってきたのだろう。近くのゴミ箱にアイスのゴミを放って抱き上げ歩き出した。
『…あいす』
「ん？」
『…おいしかったね』
「…せやな。元気になったら街に食べに行こか」
『…ん』
背中をとんとんしながら揺らせば耳がゆらゆら揺れて目がうとうと閉じかける。ペ神が帰ってくるまでもう少し掛かるし、寝かしとこか。
「____どこかで、お星様が…」
ふと昔、どこかで見かけた子守唄。
小さな声で、優しい声で。語り掛けるように、囁くように歌って背中をとんとんし続けた。
『…』
「…寝てもええよ？」
『………』
答える声はなく、代わりに上着を握られる。
子守唄で更に安心したんやろうな、次第にスヤスヤと寝息が聞こえてきた。
「…おやすみ」
腕の中の小さな兎の頬を撫で、掴んで離さなかったので上着を脱いでそのまま掛けてやった。
ペ神が帰ってくるまでもう少しやから、待っててな。
※※
「…グルッぺン、話があんねんけど」
「なんだ、アイスはもうやらんぞ」
「ちゃうわ。重要な話や」
ボケを一刀両断して真面目に向き直す。
「…俺、あの子食うの反対や」
そう真っ直ぐに伝える。
「何だ、そんなことか」
「…は？」
そんな事？
「おま、どう言う「後にわかる」…」
そう笑うグルッぺンを俺は信じて大人しく部屋に戻る。
…信じとるからな？
そしてAはペ神が持ち帰った薬で元気になり、その数年後、反対意見で満場一致し皆と暮らすようになるとはこの時の俺は知る由も無かった。
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すみれいん(プロフ) - 黒瀬さん» 猫ちゃん！大丈夫です！すみません、中々御相手が決めれなかったので助かります！ (2022年1月19日 19時) (
レス) id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
黒瀬(プロフ) - すみれいんさん» リクエストありがとうございます！御相手の表記が無いので、問題なければ猫ちゃんになっちゃって、御相手sypとなりますがよろしいでしょうか？ (2022年1月19日 12時) (レス) id: 3a76da62a7 (このIDを非表示/違反報告)
すみれいん(プロフ) - リクエストと言うかもし見れるなら見てみたいなぁと言うのが、メンバーの属している獣になっているのを少し見てみたいなぁと思います！兎ちゃんのお話好きなので本編も何回も見てます! (2022年1月17日 9時) (レス) @page49 id: a715f4eb82 (このIDを非表示/違反報告)
桜の穂 - あぁ”…好きです!更新頑張ってください! (2022年1月7日 15時) (レス) @page42 id: f612835adc (このIDを非表示/違反報告)
tubin - こんにちは！ (2022年1月5日 8時) (レス) id: f053091504 (このIDを非表示/違反報告)
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