04. ページ5
gr side
「「「…」」」
「な？」
「な？やないわ！！！」
帰ってきたゾムのシャツを掴みガクガク揺らすロボロ。気持ちは分かる。が、落ち着け。
「こんな子供どう食えって言うねん！」
「え？まぁ、モモとか腕とかやわっこそうやん？」
「
ソファーに降ろされ毛布をきゅっと掴んで寝息を立てる子うさぎを囲む様にし皆は小さい、柔らかそう、と観察し始める。可愛いものが好きなトントンに至っては落ち着かないようでソワソワしながら子うさぎの頬を指でつついていた。
「グルッぺン、はよ食わん？」
「オスマンとりあえず涎拭け」
「包丁持ってきたで」
「待てコネシマ」
早く食いたい、とオスマンとコネシマはいそいそ食べる準備を始める。が、俺はそれを止めて子うさぎを見下ろした。
「なんで止めんねんグルッぺン」
「こんなに小さいんだ、食える量は少ないだろう？」
「そやけど…」
寝息を立てる子うさぎはおよそ110cm程だろう。俺たちが食うにしては量が少ないのは明らかだ。
「おいまさかグルッぺン」
「あぁ。こいつが大きくなるまで育てようかと思ってな」
「本気か？！」
「あぁ。至って真面目だ」
オスマン先生が信じられないとでも言うような目で俺を見つめる。
「成長した時が食べ頃だろうし量も増えてるだろう…それなら喧嘩することもないだろうし…それに」
彼女へ視線をやれば睫毛が震え、ゆっくり目が開かれる。
『…？』
「お目覚めかな？小さなお姫様」
『…むぅ』
くしくし目を擦って俺を見上げる子うさぎ。
珍しいな。俺を見て泣かない子供がいるなんて。
『だぁれ？』
「俺か？俺はワシ族の総統、グルッぺンだ」
『…ぐる？』
「グルッぺン」
『ぐるちゃん？』
「…まぁ、それでいい」
小さな頭に手を乗せて撫でてみる。
ふにゃ、と顔は緩みもっと撫でてと小さな両手で俺の手に触れくふくふと笑った。
「見ろ。こんなに可愛らしいのにお前らは殺せるか？」
そう言って振り向けば何人かは何も言い返せずに目を逸らす。
当たり前だろうな。
「君の名前は？」
『んと、A』
「Aか」
毛布ごと小さな体を抱き上げ、そのまま事前に用意しておいた足枷をソファーの足と彼女の足に繋げトントンの方へ向いた。
「トントン、Aを閉じ込める為の部屋を用意してくれ」
「はぁ…あいよ」
『？』
「君は今日からここに住んでもらう。いいな？」
子うさぎはまだ理解出来ていないようで、こてんと首を傾げた。
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シルバー(プロフ) - 完結おめでとうございます(遅くなってごめんなさい)続編楽しみにしてます!! (2021年5月15日 2時) (
レス) id: fda507aca1 (このIDを非表示/違反報告)
Web版さん - あなたが噂の(前からお名前だけは知っていた)黒瀬さんですかぁ！最高ですありがとうございます！そして完結おめでとうございます！まじでスラスラ読めたし楽しかったです！タイトル回収が鮮やかすぎてもう「はぁ〜！」と読み終わった時に声が漏れました！応援してます！ (2021年5月12日 3時) (レス) id: 1323f7e7de (このIDを非表示/違反報告)
映画鑑賞(プロフ) - 完結おめでとうございます！毎日更新に楽しみにさせていただいていました！続編もとても気になります！ (2021年5月11日 19時) (レス) id: 70cbc4d72c (このIDを非表示/違反報告)
カンナフューラー・スカーレット(プロフ) - 完結おめでとうございます！続編とても気になります！これからも頑張ってください！ (2021年5月11日 19時) (レス) id: ac012606e8 (このIDを非表示/違反報告)
[ ] - 完結おめでとうございます。続編めっちゃ見たい (2021年5月11日 19時) (レス) id: 44a1044c1a (このIDを非表示/違反報告)
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