23.君の隣は温かい ページ24
あの後聞いた話だが、日野さんは喫煙がバレた事で停学した上に鬱先輩とショッピ君が裏で流した情報によりそのまま転校という事になったらしい。
私はと言うと放送室を掃除するという名目で「うっかり」「間違えて」ボタンを押しただけなので軽い注意だけで済んだ。因みに放送室拝借の手伝いをして下さった生徒会長は「中々面白かったぞ」との事。面白がらないで下さいよ。
「それにしても案外呆気なく尻尾出したなぁ？あの子」
書類仕事をサボって飴を咥える大先生の言葉に既に仕事を終わらせたショッピが反応する。
「そりゃそうでしょうよ。彼女の本命、俺やったみたいですし」
シレッと言い放つショッピ君だが、それを知ってて利用するなんて中々猛者だと思う。
『それを知っててあの時私に告白したの？』
「まさか。知らんかったし、Aさんが好きやったって想いは嘘やないですよ」
『ヒェ…』
真顔で言い放つイケメン怖い。「なんなら証明してみせましょうか？」なんて言って顎に手を添え上を向かされるもんだから慌てて優希の名前を叫ぶ。
すると後ろに引かれ、そのまま彼の腕の中にすっぽり収まった。
「ショッピ！A、俺の！」
「へーへー」
「独占欲強い男は嫌われるで？チーノ」
「そんな事無いですもん！」
『わかったから早く仕事終わらせなさいよ。先に帰るよ？』
「嫌や！」
放課後なのに待ってる私がそう言えば再び机に向かう優希。ちなみに他のメンバーはサボりや委員会らしい。
「…っし！終わった！」
『ん、お疲れ様』
書類の最後の一枚を山の上に乗せた優希が勢いよく立ち上がりカバンを持って私の手を引く。
「んじゃ僕ら帰るんで！お疲れ様でした！」
「気ぃつけてな〜」
「お疲れ様でした、Aさん」
手を繋いで帰ろうとする私達を二人は笑顔で見送ってくれた。
『…うん。お疲れ様、二人共』
それに小さく手を振り返し歩き出す。下駄箱で靴を履き替え合流すると、再び繋いだ際恋人繋ぎされて隣を見上げた。
「…夢やない、よな？」
『何馬鹿なこと言ってるの？』
「やってぇ…めっちゃ嬉しいんやもん」
へにゃ、と笑う優希の笑顔に仕方が無いなとため息をつく。
『優希って本当、子供みたい』
「そんな俺も好きやろ？」
『…うっさい。ばーか』
照れ隠しでそう言えばはにかむ優希。
これからはずっと一緒。
繋がれた手の心地良さを感じながら、私達は同じ夕日の射す道を歩き始めた。
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ミカ - 完結しましたね正直何回も見ました笑 神作品ですね 凄くドキドキするような作品で見ていてとてもよかったです！更新お疲れ様でした！ (2021年2月26日 19時) (
レス) id: d2360c701d (このIDを非表示/違反報告)
コップ - めっちゃ楽しい (2021年2月22日 19時) (レス) id: acc4622c57 (このIDを非表示/違反報告)
ミカ - 続きが楽しみです！更新がんばえ〜！ (2021年2月22日 16時) (レス) id: d2360c701d (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - この作品めちゃ好きですぅ...もしかして書いてる人神様ちゃう？続き楽しみにしてます！更新頑張ってください、応援してます！！ (2021年2月22日 16時) (レス) id: 3667a403af (このIDを非表示/違反報告)
桜華(プロフ) - 神様を見つけてしまった、、、！続きの展開がどうなるのか凄く気になります！皆さん同様に、応援しています！ (2021年2月22日 16時) (レス) id: 1bda5ccdb4 (このIDを非表示/違反報告)
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