18.私はずっと ページ19
『…ふざけんじゃねえよ』
右手がジンジン鈍い痛みを覚える。だけどそんな事も気にせず私は目の前の彼女に怒りをぶつけていた。
『利用？飽きた？優希は事をなんだと思ってんだよお前は！』
作戦の事も忘れて口は止まら無い。
『あいつは隣に居る私よりもあんたが好きだと言った！ずっと昔から隣にいる私より！アンタを選んだ！』
心の叫びと同時に感情が昂って涙が零れ落ちる。
あぁ、そうだ。
私はずっと、優希の事が好きだった。
だけどこの関係が壊れるのが怖いと、いつからか本心を押さえ込んで親友として隣にいることを選んだんだ。
『…優希が好きだって言ったのはアンタだったのに…っ』
「…そんなのどうでもいい」
『ッ！』
お腹を思い切り蹴られテーブルに体をぶつける。鈍い音がして痛くて呻けば髪を捕まれ無理矢理顔を上げさせられる。
「あんな奴、付き合い始めた当初から興味無いし」
『なんで…っ』
「アイツがずっとアンタの話ばっかしてるからだよ」
『！』
「ずっとずっと…私と居るのに親友の話を聞かされる私の身にもなってみなさいよ。まあアンタの言う事より？私の言う事聞いてくれると思うけどねー」
手を離され「ここの掃除やっといてねー」と彼女は出入りへと向かった。
「…喫煙してたのも今の話も、バラしたら殺すから」
そう脅して扉を開ける日野さん。
だけどそこには優希が居て。
「！」
『…ゆう、き』
俯いていた優希は日野さんと私を見て、静かに口を開いた。
「…日野さん、どしたん？掃除終わったん？」
「え、あ…あ、あのね！二人で掃除してたらAさんが意地悪してきて！オスマン先輩か優希君に言いつけようとして…っ」
瞬時に泣き真似をする彼女に思わず口角を吊り上げる。無駄に凄いな？そうやって色んな人を騙して陥れてる訳か。
だけど優希はそれに眉間に皺を寄せ、日野さんを押し退けて座り込んでる私の手を引いて抱き締めた。
「はぁ？」
『っ、ゆう、き』
「…Aはそんな事せぇへん」
優希の声は震えていて、そして今にも泣きそうだった。
「ちょっと優希君？その子離してくれない？」
「嫌や」
訳もわからずイライラしている彼女に思い切ってネタばらししてあげよう。そう思い放送室の出入口の上のランプを指さした。
『…日野さん、上上』
「はぁ？それが何…っ」
放送室のランプが赤く着いている。
それは放送室利用の証で、それと同時に今までの会話が全部校舎全体に筒抜けだったと察し顔を真っ青にした。
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ミカ - 完結しましたね正直何回も見ました笑 神作品ですね 凄くドキドキするような作品で見ていてとてもよかったです！更新お疲れ様でした！ (2021年2月26日 19時) (
レス) id: d2360c701d (このIDを非表示/違反報告)
コップ - めっちゃ楽しい (2021年2月22日 19時) (レス) id: acc4622c57 (このIDを非表示/違反報告)
ミカ - 続きが楽しみです！更新がんばえ〜！ (2021年2月22日 16時) (レス) id: d2360c701d (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - この作品めちゃ好きですぅ...もしかして書いてる人神様ちゃう？続き楽しみにしてます！更新頑張ってください、応援してます！！ (2021年2月22日 16時) (レス) id: 3667a403af (このIDを非表示/違反報告)
桜華(プロフ) - 神様を見つけてしまった、、、！続きの展開がどうなるのか凄く気になります！皆さん同様に、応援しています！ (2021年2月22日 16時) (レス) id: 1bda5ccdb4 (このIDを非表示/違反報告)
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