64 ページ18
「A、あーん」
『あーん』
あるひの、ぐるさんのとこにて。
帰ってきたわたしと遊ぶために仕事をおわらせたらしいぐるさんのお膝の上でいっしょにまかろん？をたべてます。
『ちょこの、おいしい』
「こっちのも中々美味いな」
『いちご？ちょうだい』
「あ、違うぞそれは…」
ぐるさんが1口かじったのをぱくりと指からさらう。
するといちごではない、独特の酸味が口の中に広がって体をぷるぷると震わせた。
『〜〜〜っ？！』
「それはフランボワーズだ…大人の味だから口に合わないだろう」
『あ゛ぅ…』
「ほら、口開けろ」
『ん゛ぁ…』
ぐるさんがつまんだバニラ味をあーんしてくれる。
もぐもぐそしゃくすれば、あの独特の酸味が甘い味で上書きされていく。
「(まるでハムスターだな)」
『(もぎゅもぎゅ)』
「どちらにせよ、今のはあまり宜しくない。特別な相手以外にやってはいけないぞ」
『？ ぐるさんとか、まんちゃんとかすきなひとでも？』
「ﾝｯｯ(胸抑え)…あぁ、ダメだ」
『はぁーぃ…』
脚をパタパタさせてそう言えば、ぐるさんは「いい子だ」って頭を撫でてくれた。
※※
「ん」
『あ』
おひるねする為にお部屋に戻る途中でぞむと遭遇した。
『ぞむ』
手を伸ばして抱きつく。そしてそれを優しく抱きとめてくれるぞむ。もはや当たり前の光景に、思わずほほがゆるんだ。
『んふふ』
「どしたん？」
『んーん。これからね、おひるねするの』
そう言えば「そっかー俺も一緒に昼寝したいわー」と笑うぞむ。
「一人で行けるん？」
『…だっこ』
「おっけ」
あまえるわたしをだきあげてへやに連れて行かれ、ベッドの上にねかされる。そのままぞむも横にねころがってきて背中に腕をまわされぽんぽんと叩かれる。
「まだ次の仕事まで時間あるから、今日は特別に寝かしつけたるよ」
『ほんと？…んへへ』
ぞむの胸に顔をすり寄せれば服越しに体温がつたわりあんしんしてうとうとし始める。
なんかふしぎだなぁ…
『ぞむといっしょだと、あんしんする…』
「…そっか」
『うん…』
だけどぞむはそんなわたしを優しいめでみまもってくれていた。
さいきんね、ふしぎなの。
ぞむをみてると、むねがぎゅっとするの。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 835人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
へまとふぃりぃあ - 設定を見るたびに思うのです。とんかつ…食べるの？ぬいぐるみの豚にその名前つけたの？銀の匙かな？ 以上です。とても面白く、そのうち腹筋が割れるのではと心配です (2020年10月9日 21時) (
レス) id: a69079c5f6 (このIDを非表示/違反報告)
はな - ハゲハゲそんなのいーやーでお茶ふいた (2020年10月2日 12時) (レス) id: 665f3a7ddc (このIDを非表示/違反報告)
黒瀬(プロフ) - 最近お返事返せずすみません。リアルがかなり多忙でして、言い訳とわかってはおりますがコメントは全部ありがたく読ませていただいております。皆さんありがとうございます。次章までまたお付き合い下さると有難いです。 (2020年9月18日 21時) (レス) id: 3009402549 (このIDを非表示/違反報告)
黒瀬(プロフ) - 我々箱推しさん» 書き方が悪かったですね！完結は次章予定です！続編はその後に執筆します！ (2020年9月18日 21時) (レス) id: 3009402549 (このIDを非表示/違反報告)
我々箱推し - 完結&続編おめでとうございます！続編も、黒瀬さんのこと応援します！ (2020年9月18日 18時) (レス) id: 89d985a64d (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
