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ねむが帰ったあと、わたしは急いでぞむ達のところへ走って向かった。
「遅かったやん。どしたん?」
『お、おにわにねこさんいてなでてた』
そう言ってぞむは「ふーん?」ってわたしを見たけどすぐに気にせず手をつないで歩きだした。あんまり気にかけてないみたい。よかった。
「お、来たなお姫さん」
ぞむと街の入口まで来ればすでにきょーさん達は集合場所にいて、わたしたちが最後だったらしく遅くなってごめんなさいと頭をさげた。
「いいのいいの、女の子なんだから準備もあるだろうし」
「気にせんでええよ」
『…うん』
コンちゃんときょーさんは気にするな、って言いながら頭をなでてくれた。でも時間は守らなきゃだもん。
『つぎはちゃんと、きをつけるね』
「ん!次気をつけるならもう許しちゃうなぁ」
顔がゆるいきょーさんはニコニコしながら頭をなでる。きょーさんに頭なでられるの、すきだなぁ…
なんて思ってるといっしゅんだけ、なぜかきょーさんとぞむがあさっての方向におなじ視線をむいた。
「…あ、せやせや。ちょっとだけ行かなあかんとこあってん」
なでていた手が離れていく
「俺とらっだぁで行ってくるわ」
「あ、なら僕も行きますよ」
ぞむも小さく手を挙げてきょーさんに駆け寄る。
『ぞむも?なんで?』
「んー…ちょっと体動かしたくてなぁ」
『?』
不思議に思って首をかしげれば、ぞむは屈んでわたしに目線を合わせた。
「いい子で待っててな」
『うん』
優しいペリドットの瞳を細めてわらうぞむ
『…わかった』
小さくうなずけば「ええ子や」と額をコツンと合わせられた。
「んじゃ、行ってくるからよろしく〜」
「気を付けろよな」
「ヨシ、行コ」
『はーい』
らだおときょーさんとぞむと別れ、わたしはみどりくんと手をつないでお店へと向かった。
〜〜〜
「あー面倒くさ。さっさと終わらせて帰るぞ」
銃をカチリと鳴らしながらタバコに火をつけるきょーさん。はよ帰って飯食おっと。
「視線的に10人?」
「いや、12人ですね」
「誤差の範囲内やな」
きょーさんが銃を構え
俺がナイフをくるくる回しながら
らっだぁさんがパキポキ手を鳴らして、視線を感じる裏路地を睨む。
「食事前の運動になるとええなぁ?」
そう笑った瞬間飛び出してきた影に、俺らは武器を構えた。
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へまとふぃりぃあ - 設定を見るたびに思うのです。とんかつ…食べるの?ぬいぐるみの豚にその名前つけたの?銀の匙かな? 以上です。とても面白く、そのうち腹筋が割れるのではと心配です (2020年10月9日 21時) (レス) id: a69079c5f6 (このIDを非表示/違反報告)
はな - ハゲハゲそんなのいーやーでお茶ふいた (2020年10月2日 12時) (レス) id: 665f3a7ddc (このIDを非表示/違反報告)
黒瀬(プロフ) - 最近お返事返せずすみません。リアルがかなり多忙でして、言い訳とわかってはおりますがコメントは全部ありがたく読ませていただいております。皆さんありがとうございます。次章までまたお付き合い下さると有難いです。 (2020年9月18日 21時) (レス) id: 3009402549 (このIDを非表示/違反報告)
黒瀬(プロフ) - 我々箱推しさん» 書き方が悪かったですね!完結は次章予定です!続編はその後に執筆します! (2020年9月18日 21時) (レス) id: 3009402549 (このIDを非表示/違反報告)
我々箱推し - 完結&続編おめでとうございます!続編も、黒瀬さんのこと応援します! (2020年9月18日 18時) (レス) id: 89d985a64d (このIDを非表示/違反報告)
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